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支援が必要な子どものトラブル解決法

2019/5/14

ゴールデンウィーク明け、1年生は入学してそろそろ一か月が過ぎ、子どもたちも学校生活に慣れ始めてきたころでしょうか。今回はそんな時期だからこその視点で、考えていきたいと思います。

支援が必要な子どもに対して、正しい知識と子どもを見る目で、支援のセンスを磨いていきましょう。岡山県公立小学校教諭 南惠介先生に、お話をお伺いしました。問いに対する答えを自分で考えながら、読み進めてみてください。

Q1 トラブルが起きた後もなかなか謝れない子がいます。どう対処したらよいのでしょうか?

当たり前ですが、教室に同年代の子どもたちがいれば、トラブルは起きます。そのトラブルを経験し、解決していくことで、子どもたちは成長します。しかし、特に、「気になる子」にとっては、その解決が非常に難しいことがあります。では、どのようにして解決に向かえばよいのでしょう。

負けるイラスト
負けるイメージ イラスト/大橋明子

Point1 「負け」に慣れさせる

「気になる子」の特性として、「負けを認めることがとても難しい」というものがあります。「負けを認めたら自分の存在意義が失われる」。そのように感じている子もいます。

そういう場合は、「負けても大丈夫」な経験を日常的に多くさせておくことが有効です。

例えば、じゃんけん。それを毎日数分行うだけでも違います。先生が負けても「わー、負けちゃったー」と笑っている姿も併せて見せるのです。負けた後の見通しがない子に対して、「負けても大丈夫」を提示する意義は大きいのです。

「大丈夫、大丈夫」日常的な笑顔の声かけが、その子の素直な「ごめんなさい」の種を蒔くことにつながります。「ごめんね」「いいよ」という型を教えるのも、低学年の子には必要な場合があります。「これで終わり」ということを知らせることが大切なのです。

Point2 状況を視覚化する

それでも謝れない子は、そもそもそのトラブルの原因や内容を理解し、納得していないからかもしれません。そういうときは、下のような簡単な図を書いて状況を説明します。

表情から相手の感情が読み取りにくい子もいるので、できるだけ表情を単純化させ、「Aくん、すごく悲しかったんだね」と補足して簡単な絵や言葉を書いて説明します。

トラブルの全景をイラスト化
トラブルの全景をイラスト化

「だって○○くんのほうが悪いもん。だから謝らない」と言う子には、下のような図を使って説明します。「Aくんはいくつくらい悪い?」「じゃあ、あなたはいくつくらい悪い?」「7つ悪い? じゃあ7つくらいの謝り方ならできるかな」そう優しく穏やかにやりとりをし、先生も一緒に「ごめんなさい」と言えばよいでしょう。

視覚的に説明できるスケッチブックは有効なツールです。常備しておくとよいでしょう。

だれがいくつくらい悪い?
だれがいくつくらい悪い?

Q2 子どもたちが言うことを聞いてくれなくて、ついつい教室がギスギスしています。どのようなことに気をつければよいでしょうか?

入門期の子どもたちは、そもそも何をどうしたらよいかよくわかっていないので、言うことをなかなか聞いてくれません。先生はついついイライラして「こらーっ」となってしまいますよね。

支援が必要な子への叱り方やほめ方のコツがあります。若い先生方が「周りの先生に厳しくしなさいと言われ、困っている」という話をときおり聞きます。厳しくするのは悪いことではありません。

ただ、「厳しく」の意味を取り違えているのでは、と思うことも多々あります。

Point1 毅然とくり返す

厳しくするというのは「きつく叱る」「大きな声で叱る」とイコールではありません。しつこくしつこく、最後までやらせきることです。

そう考えると、表情を変え毅然と、しかし感情を込めず「これは、やります」とくり返すことで、厳しくすることはできます。できたら「すごいねー」と一緒に喜ぶこともお忘れなく。

Point2 不適切な行動はスルー

不適切な行動にかかわればかかわるほど、その不適切な行動が増えていくことがあります。スルー(教育的無視)することで、その不適切な行動が減ることがあります。

そして、その不適切な行動の逆の行動にかかわっていくこともおすすめします。例えば、奇声を発する子の奇声に反応しないで、奇声を発していないときに、「今日落ち着いているね、うれしい」と声をかける。そうすることで、子どもたちの行動は少しずつ変わっていきます。

『小一教育技術』2017年6月号より

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