失敗しない!「対話活動の考え方・進め方」完全ガイド

多くの人と一緒に学ぶ学校生活で、その中心にある「対話活動」。今回は、その「対話」について掘り下げ、有意義に機能させる技を埼玉県公立小学校の紺野悟先生が伝授します! 子供たちの深い学びと学級経営につなげるためにあらためて確認しておきたい「対話を行う3つの目的」、効果的な対話にするために教師が使い分けたい「5つの対話の方向性」、「対話活動を有意義に機能させる3つのコツ」、子供たちの主体的な学びを促進させる「“極小で極上の”アイデア4つ」と盛りだくさんの完全ガイド。授業、学級経営はもちろん、生涯にわたって役立つコミュニケーション能力を日々の対話活動を通じて育てましょう!
執筆/埼玉県公立小学校教諭・紺野悟
目次
学校生活の中心にある「対話活動」の進め方を伝授!
授業は、ただ知識を一方的に受け取るだけの場ではありません。教師と子供、あるいは子供同士が言葉を交わす「対話」があって初めて、深い学びが生まれます。ですから、どの授業でも対話する場面が位置づけられています。一斉授業でも、自由進度学習でも、オムニバス型授業でも対話を通して学習します。学校は、子供たちが集まって学び合う場所です。多くの人と一緒に学ぶ意味が、対話にあると言ってもよいでしょう。
言い換えると、
対話活動が充実したものになれば、授業は楽しくなり、学びが活性化します。
学級の仲間意識も高まり、学級が穏やかで落ち着いた様子になります。
そこで、今回は、あらゆる教育活動の中から「対話」を抜き出してみようと思います。どのような考えのもとに進めていくと失敗しないのか、解説していきます。
対話を行う3つの目的
①言葉にすることで、思考を整理するため
人は、頭の中でぼんやりと考えていることを言葉にしようと四苦八苦する中で、自分の理解度を確認します。友達に話すことで曖昧だった知識が整理され、「あ、自分はここが分かっていなかったんだ」という気づきが生まれます。
対話を通して「言語化」することは、思考を整理する大事な時間です。授業に対話が設定されることで、まだぼんやりと浮かんでいる最中の考えを言葉にしようとする、その過程こそが対話の目的と言えます。
②新しい考えを作り出すため
これからの社会で求められるのは、正解のない問いに対して納得解を見付けていく力と言われています。他者(自分とは異なる背景や意見をもつ人)と対話することで、一人では到底たどり着けなかった「答え」が見えてくることがあります。これは対話を重ねることで生まれてくるものです。
出し合った意見の中からふさわしいものを選択すること、掛け合わせて一つにまとめることなども含めて、新しい考えを作り出すことは、対話なくして成立しません。
③人間関係を構築するため
学級は小さな社会です。人と人が一緒に生きていく上で、相手の話を聴き、自分の意見を伝える、物事を決めることは生きていく上で重要な力です。
学級で行う全ての対話活動は、コミュニケーション能力の訓練になります。コミュニケーション能力を身に付けることで、人と分かり合うことができ、人を受け入れられるようになっていきます。 お互いを知ることで、人間関係が張り巡らされていき、安心できる場が醸成されていくのです。それがさらなる学びの質を高める好循環を生み出します。

