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たくさん授業観察をして、授業力を向上させよう|新任教師のための学級経営講座 #12

連載
新任教師のための学級経営講座

元鳥取県公立小学校教頭

友定章子

初めて学級担任になった新任教師にとって、「学級経営」は不安なもの。そこで、学級経営の基本が学べる連載をお届けします。毎月の準備や進め方などをその月の学校行事なども絡めながら紹介。鳥取県の公立小学校で、若手教師の育成に尽力してきた友定章子先生が、新任教師でも分かりやすいように解説します。今回のテーマは、授業観察です。

執筆/元鳥取県公立小学校教頭・友定章子

はじめに

新しい年が明け、いよいよ学年の締めくくりとなる3学期を迎えました。あと3か月とはいえ、その実、6年生は卒業式まで45日あまり、5年生以下も50日たらずの登校です。本当にあっという間に過ぎてしまいます。学年納めに向けて、テストの計画や成績処理など、見通しのもてるカレンダーを作ってもう一度計画を練り直しましょう。

今回は、「授業を観察する」という日常的な教師の研修について考えてみたいと思います。授業研究会を通して教師の授業力向上を目指すという「授業研究会」は、日本独自の文化で、小学校のみならず、中学校や高校というどの校種でも実施されています。みなさんも教育実習の時や新規採用になってからもたくさんの授業を観察する機会があったと思います。

授業後に行われる研究協議会に参加すると、そんなことには気付かなかった、そんなところは観ていなかったと感じることはありませんか? 教師は、毎日の授業を1人で行うため、自分の授業を客観的に観ることは難しいですが、他の人の授業を観て学ぶことはたくさんあります。時々、自分の授業を動画にとって観るのもいいですね。

しかし、何を観ればよかったのか、どんなことに気付けばよかったのかは誰も教えてくれないかもしれません。授業を観る力は経験的に学ぶしかないと言われながら、期待される授業力向上は、待ったなしです。授業を観る機会を自分自身の授業力向上につなげるために、「授業を観て学ぶ」とは、どんな視点で授業を観察するのかについて考えてみようと思います。

どの教科の授業もそれぞれの教科の特性(専門的な知識、教科ごとの見方・考え方)に対する知見と、学級を学び合う集団として育てる学級経営が両輪としてかみ合ってこそ、子供たちにとって「よく分かる、考えることが楽しい授業」につながります。つまり、学級経営と教材研究は両輪であり、その2つの視点をもって授業を観察することが大事になります。

視点1:学級経営の視点で観察する

子供たちの学習意欲は、学級の先生と子供たちとの「約束」のもとに育ってきたものです。子供たちが分からないと素直に言える、間違った時に揶揄したり笑ったりしない、困った時に素直に友達と関わり合う姿は、一朝一夕では育ちません。先生が一つ一つ立ち止まって指導をすることで、学習に向かう温かい雰囲気を醸し出します。例えば、子供たちの発表の仕方やノートの取り方でも、その先生のこれまでの指導をうかがい知ることができます。

初めて学級をもったみなさんは、特に支援が必要だと考える子供を素早く見付け、その子に励ましや活動を促す言葉をかけているかもしれません。時間内に授業を収めるために、できる子ばかりを探して指導案通りに進めていませんか? そうではなく、子供同士が学び合う姿や子供同士の関係に着目して授業を進めることが大切です。そのためにも、授業観察する際には、学級経営の視点から俯瞰して集団の様子を確認しましょう。

先生が教える授業ではなく、子供たちと一緒に学び合うことが授業の基盤であり、先生との信頼関係が学び合う集団づくりにつながるのです。

視点2:子供の反応に着目して観察する

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