新学習指導要領への実施に向け、新年度までに万全の最終準備を
新年度を目前に控えたこの時期、全国の小学校では、例年どおりの新学期への準備に加え、新学習指導要領全面実施に向けた最終の確認も進められていることでしょう。この2年間の移行期の取り組みを生かし、新学習指導要領元年に万全の態勢で臨むための対策と心構えについて解説します。

目次
2年間の振り返りをもとに不十分な点は改善方策の周知を
2017年3月の新学習指導要領告示から3年。2018〜2019年度の2年間の移行期を経て、この4月からいよいよ小学校において新学習指導要領が全面実施となります。この1年間の教育活動の振り返りや教員の異動に伴う引き継ぎなど、例年行われる新年度への準備に加え、この年度末は新学習指導要領への確実な移行も、各学校にとって大きな課題となります。
新学習指導要領元年への最終準備として、まず行うべきはこの2年間の移行期の振り返りです。
「社会に開かれた教育課程」を実現するための保護者・地域とのつながりの構築や、連携の具体的な手立てはできていますか。カリキュラム・マネジメントの意義を教職員が共通理解し、自校の教育目標に向けたカリキュラムをデザインし、改善していく校内体制ができていますか。そして教員一人ひとりが「主体的・対話的で深い学び」の視点を取り入れ、社会で活用できる資質・能力を育成するための授業づくりができていますか。
新学習指導要領の主要な柱であるこうした観点について学校全体で振り返り、もしまだ不十分な点があれば、その改善方策について、新年度のスタートまでに周知徹底しておくことが必要です。