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「チームとしての学校」ってどういうこと?<中高教員の実務>

連載
中高教員の実務

創価大学大学院教職研究科教授

宮崎 猛

文京学院大学名誉教授

小泉博明

学校の教育力・組織力を向上させ、一人ひとりの子どもの状況に応じた教育の実現をめざす組織づくりの考え方により、新たな学校文化の確立をめざしていきましょう。

編著/小泉博明・宮崎 猛

【特集】中学校・高校教師 実務のすべて#50

先輩教師から「チームとしての学校」という言葉を聞きました。具体的にはどんな人たちが「チーム学校」のメンバーなんですか?

中央教育審議会から「チームとしての学校の在り方と今後の改善方策について」(平成27年12月)の答申がありました。多様化・複雑化する学校の課題を解決するために、教員だけではなく多様な専門性を持つ職員を配置し、教員と専門スタッフが一つのチームとして連携・協働することが求められています。

「チームとしての学校」が求められる背景

いじめ、不登校などの課題や特別支援教育への対応など、子供を取り巻く環境が複雑化・困難化し、学校に求められる役割も拡大しています。

また、子供たちが今後の多様化・複雑化する社会で生きていくためには、それに対応できる力を身につけなければなりません。アクティブ・ラーニングの視点を踏まえた授業の改善や、カリキュラム・マネジメントを通じた組織運営の改善だけではなく、それらを実現するために学校のマネジメントを強化し、組織として教育活動に取り組む体制が必要となっているのです。

そこで、教員が自らの専門性を発揮し、より一層、学習指導や生徒指導などに取り組むことができるよう、指導体制の充実を図るとともに、心理や福祉などの専門スタッフを学校に配置し、多様な業務を連携・分担してチームとして職務を担う体制の整備が進められています。「チーム学校」とは、学校の教育力・組織力を向上させ、一人ひとりの子供の状況に応じた教育を実現することをめざす組織づくりの考え方です。

「チームとしての学校」を実現するための視点と方策

1.専門性に基づくチーム体制の整備

多様な専門スタッフが指導にかかわることで、教員のみが子供に関わる現在の学校文化を転換し、教員、事務職員、専門スタッフが連携・分担し、専門性を発揮できる体制を構築しなければなりません。そのためにも、心理的・福祉的な専門スタッフであるスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーの学校における位置づけを明確にすることが必要となります。

2.学校マネジメント機能の強化

多様な専門スタッフを一つのチームとしてまとめるには、これまで以上に学校のマネジメントを確立する必要があります。学校の組織力・教育力を向上させるために、校長がリーダーシップを発揮できる体制を整備しなければなりません。専門性が高くなると、相互の意思疎通や組織の一員であるという自覚が希薄化しやすいため、校長には、専門スタッフが有機的に結びつくようなマネジメントが求められます。

3.教員一人ひとりが力を発揮できる環境の整備

教職員や専門スタッフなどの多様な職種で組織される学校では、教職員一人ひとりが力を発揮し、さらに伸ばしていけるように、学校の組織文化も含めて見直しを行い、人材育成や業務改善などの取組を推進する必要があります。学校現場における業務改善のためのガイドライン」などを活用した研修の実施や、人事評価の結果を処遇や研修に適切に反映することが求められます。

イラスト/タバタノリコ・畠山きょうこ

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