小3国語「春風をたどって」京女式板書の技術

今回の教材は、「春風をたどって」です。本単元では、「登場人物の気持ちをたしかめ、そうぞうしたことをつたえ合おう」が学習活動になります。その過程として、本時では登場人物の言葉に着目して気持ちの変化を考えます。登場人物の言葉から気持ちにつながることを理解しやすくするような板書の工夫を紹介します。
監修/元京都女子大学教授
元同附属小学校校長・吉永幸司
執筆/京都女子大学附属小学校教諭・酒井愛子
単元名 登場人物の気持ちをたしかめ、そうぞうしたことをつたえ合おう
教材名 「春風をたどって」(光村図書出版)
目次
単元の計画(全8時間)
- 学習の見通しをもつ。
- お話の大体をつかむ。
- 「ルウ」の行動を確かめながら読む。
- 「ルウ」の言葉に着目して、気持ちの変化を読み取る。
- 物語の続きを想像し、ノートに書く。
- 友達の書いたお話を読み、感想を伝え合う。
- 学習を振り返る。
- (※7と同様)
板書の基本
〇教科書10ページにわたる長文の物語です。文が長く、全文を読むことが難しい子供にも配慮した板書を考えています。そのためには、導入段階では、次の2つのことを大事にしました。
①教師の読み(音読)を通した大体のあらすじを理解させること。
②気持ちを表す言葉や物語の初めの場面と山場の場面のつながりを理解させること。
「春風をたどって」の板書では、上の②のつながりを大事にしました。
〇3年生になって、初めて学習する物語文です。教材の初めには、「登場人物の気持ちをたしかめ、そうぞうしたことをつたえ合おう」と示されています。また、「見通しをもとう」では、「もくひょう」として「言葉に着目して、登場人物の気持ちを考え、物語のつづきをそうぞうして、つたえ合おう。」とあります。「気持ちをたしかめ」や「言葉に着目して」は「学習用語」として授業でたびたび指示する用語になります。板書を通してこれらの学習用語を習得させることが大切だと考えています。