不登校【わかる!教育ニュース #53】

先生だったら知っておきたい、様々な教育ニュースについて解説します。連載第53回のテーマは「不登校」です。
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「不登校小中学生の成績評価は、その子が欠席中に行った学習の成果を考慮できる」
ひた向きに努力していることが認められないままでは、心が折れそうになるもの。学校でみんなと同じように勉強できなくても、学校以外の場所で懸命に学んでいる子どもだって同様です。その努力は、きちんと評価されてきたのでしょうか。
「義務教育段階の不登校の子の成績評価は、その子が欠席中に行った学習の成果を考慮できる」。文部科学省は8月29日付で改正した学校教育法施行規則に、はっきりそう記しました(参照データ)。これは、自宅や教育支援センター、フリースクールなど学校以外の場所で学んだことが一定の要件を満たせば、成績を付ける時の評価対象にできる、ということです。
「一定の要件」は、学習の計画や内容が在学校のものに沿っていること、学校と保護者、教育支援センターなどが連携してその子の状況を把握していること、学校が訪問指導などで子供の状況を継続的に把握していること、です。子供を学校から切り離すのではなく、関わりを保つことがポイントです。
どういう学習が対象になるのでしょうか。文科省はいくつか例を挙げています。例えば、1人1台端末を通じ、学校の授業にオンライン参加。学校が届けたプリントや実技教科の作成キットで学ぶ。フリースクールと学校が連絡を取り合い、子供について定期的に報告書をもらい、学校の課題や定期テストに取り組んでもらう、といったことです。