小学校「生活・総合」の授業づくり最新事例が満載!『令和の「生活・総合」授業実践レポート』(監修/田村学)
AI時代に子供たちに必要不可欠なのは、自ら問いを立て、深く探究する力です。このたび小学館から刊行した書籍『子供の「個別最適&協働的な学び」を実現する!令和の「生活・総合」授業実践レポート』は、その探究の授業づくりのエッセンスを凝縮した一冊です。
本書は、6月22日・23日に新潟市で開催される日本生活科・総合的学習教育学会の第33回新潟大会で授業公開予定の先生方の実践を掲載。探究の授業をつくるためのヒントに富んでいます。
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目次
子供と先生の息づかいが伝わる授業対話例を多数収録
本書の中心となるのは、新潟県で生活科・総合的な学習の時間(以下、総合学習)の実践研究に取り組んでおられる先生方の実践紹介です。小学校1年から6年まで各学年1名ずつの先生の実践を、それぞれ12ページにわたって丁寧に紹介。授業を直接取材し、子供と先生の対話の様子を、息づかいが伝わるように記しているのが特徴です。
例えば、新潟市立新潟小学校の小川雅裕教諭の4年生の実践。子供たちは、地域活性化のために開催した商店街でのイベントの振り返りから、「活気」とは何かを探究します。
「活気があるっていうのは、イベントに関係なく普段から人がいる」
「人がいただけじゃ、活気があるとは言わないんじゃないかな」
「古町に住んでいる人が、『古町っていい町だな』と思うことも活気につながるんじゃないかな」
子供たちは、真剣に「活気」の意味を探究します。そんな学習場面を丹念に紹介するだけでなく、なぜこの探究がデザインされ、どう探究が深まったのか、単元の意図なども分かりやすく説明しています。
対談とQ&Aで「生活・総合」の理解が深まる
本書には、こうした実践紹介だけでなく、「生活・総合」の授業づくりに関心のある先生にとって価値ある記事を併載しています。
冒頭には、田村学先生(文部科学省主任視学官)と、新潟大会の研究部長・金洋輔先生の特別対談を収録。社会全体としても広く認知されるようになってきた探究が、学習指導要領に示されるようになった経緯から話が始まり、なぜ今、探究が必須の学びとなってきたのかについて対話が進んでいきます。
さらに今後の社会状況を踏まえた上で、「生成AIの時代によって、人にしかできない力を育んでいく探究の重要度が増していく」と田村先生は語ります。詳細についてはぜひ書籍をお読みください。
本書の末尾には、探究の授業づくりでの先生方の疑問に、田村先生がズバリ回答するQ&Aコーナーを収録。若手からベテランまで、すべての先生の悩みにお答えします。例えば、「生活・総合とカリキュラム・マネジメント」といった大きな悩みから、「学校行事と探究をどうリンクさせていけばよいか」といった身近で具体的な悩みまで、若手からベテランの先生までが抱えることの多い悩みについて、Q&A形式で分かりやすくお答えいただいています。
AI時代を生き抜く子供たちに探究は欠かせません。その探究の授業のつくり方が分かるのが、この一冊です。新潟大会に参加される先生にとっては学びが深まる事前事後の必読書。参加できない先生にとっても、探究の今とこれからを知る格好の事例集となるでしょう。ぜひ、手に取ってご覧ください。
【本書の内容】
田村 学&金 洋輔(新潟市立有明台小学校教諭)
特別対談:令和の「生活・総合」に求められる「探究」とは?
1年 生活
じぶんでできるよ 家族しあわせ大作戦
授業者/新潟大学附属新潟小学校 大図俊哉教諭
2年 生活
町のすてき大はっけん
授業者/新潟市立新潟小学校 三星雄大教諭
3年 総合
できたてキッチン
授業者/上越教育大学附属小学校 甫仮直樹教諭
4年 総合
古町スイーツプロジェクト
授業者/新潟市立新潟小学校 小川雅裕教諭
5年 総合
にいがた大フィールド 生き物のためにできること
授業者/新潟大学附属新潟小学校 本間大樹教諭
6年 総合
地域の歴史・伝統について探究する 全体の探究から個人探究へ
授業者/新潟県上越市立大手町小学校 横澤玲奈教諭
特別付録:「生活・総合」教師の悩みにお答えします!
回答者/田村 学