小一担任の9つのモヤモヤにベテラン教師がスカッとお答え!【生活編】
子どもが発言しやすい空気のつくりかたがわからない。教室にいつもゴミが落ちている……そんな、今年度のモヤモヤは今年度のうちにスカッと解決しちゃいましょう! 小学一年生の担任教師から、ベテラン教師へよく寄せられる質問の内容とそれに対するお答えを9連発でお届け。かゆいところに手が届くこと請け合いです!
執筆/授業力&学級づくり研究会

目次
Q1 「ごちそうさま」が終わってもまだ食べ終わらない子どもがいます。
【解決策】リポーターになりきりましょう。
テレビのグルメ番組で、リポーターがおいしそうに食事をする姿を見て、自分も「食べたい!」と思ったことはありませんか? さすがプロですね。視聴者に食べたい! と思わせる技術をもっているのです。われわれ教師が食べる姿も子どもたちは見ています。楽しそうに、おいしそうに教師が食べることから、始めてみませんか?
すぐに食べ物の好き嫌いが直るわけではありません。まずは一口食べることが一つ目の大きな関門です。だから、少しでも食べることができたら、「よく頑張ったね」とほめてあげましょう。それができるようになれば、もう一口。さらに、一口と食べる量が増えるたびに、「よく頑張っているね」「とてもすてき!」とたくさんほめてあげましょう。自分の頑張りをほめられ、子どももうれしいことでしょう。
また、食べる時間をしっかり確保したいものです。子どもは食べることに時間がかかります。食べる時間を最低20分は確保したいものです。しかし、エプロンに着替えたり、給食を配膳することに時間がかかります。食べる時間を確保するには、やはり給食の準備時間を短くすることがポイントです。
料理番組を見ていると、アシスタントが調理の補佐や片づけをして、手際よく時間内に料理が完成します。教師も子どものアシスタントになるのです。4月当初はこぼしてしまったり、均等に入れることができなかったりと失敗することもあるでしょう。そこで叱るのではなく、教師はアシスタントとしてサポートし、どんどん子どもたちの力で準備することを経験させます。そういった失敗や経験から少しずつ準備する時間が早くなっていきます。
Q2 毎日連絡帳が山のように届き、時間が捻出できません。
【解決策】連絡帳は軽重をつけて 。
連絡帳は、学校と家庭をつなぐ大切な道具。返事一つで先生の印象が、ガラリと変わってしまいます。しかし、一日中クラスの子どもたちと過ごす中で連絡帳の返事を書くことは大変ですね。ここでは短時間連絡帳返事術を紹介します。一番大切なことは内容により軽重をつけることです。
① 早退、体育の見学など
→「承知しました」「わかりました」など簡単な言葉でOK。
② 欠席の連絡
→一日の学習内容やメッセージを学級の子どもに書かせます。教師からは、お見舞いの言葉程度でOK。
③ 家での様子や休みの日のことなど
→急を要するものではありません。「連絡ありがとうございます」だけの返事で構いません。時間があれば、その内容の感想+その日の様子を簡単に書くとよいでしょう。
④ 悩み相談や苦情など
→最も重い連絡帳です。慎重に返事をします。しかし、文字で表すとうまく思いが伝わらなかったり、さらに長い連絡帳が返ってきたりします。大半の場合は電話をするか、直接会って話すほうがスムーズにいくことが多いです。その際は「お電話します」とだけ書きましょう。同時に、学年主任や管理職に相談することも忘れてはいけません。
連絡帳は、宿題と同じように朝一番に全員提出。帰りに子どもが「先生、何か書いてあった」と持ってくるのを避けるためです。①②に関してはその場で返事を書きます。③④については、置いておきます。
保護者の方も忙しい時間の中、連絡帳を書いています。文章だけでなくその裏にどのような思いがあるのかをしっかり捉え、相手の立場に立った返事を書けるといいですね。