11月の荒れに効く4粒の特効薬
11月は、クラスが荒れてしまうさまざまな要因があります。そんな荒れの兆候ともいえる先生たちの悩みに、ケロちゃん先生こと安次嶺(あじみね)隆幸先生が、お薦めの特効薬を処方してくれました。
執筆/東京福祉大学教育学部教育学科専任講師 ・安次嶺隆幸
目次
キーワードはプラスの空気
【特効薬1】教室に「空気のドーナツ」をつくりましょう!
【特効薬2】キャラクター(ケロちゃん)を使ってクラスをまとめましょう!
【特効薬3】「先生うれしいな!」を使いましょう!
【特効薬4】目立たない子をヒーロー・ヒロインにしましょう!
お悩み1 自己主張が強くなる子への対応は?
二学期になり、学校や学級のクラスの雰囲気もわかり、落ち着いてくる子もいる反面、自己主張が強くなり、自分の意見を通したがる子も増えてきます。どう対応したらよいのでしょうか?
【特効薬1】が効く!
「空気のドーナツ」をつくり、心地よい時間を共有する
一年生の子どもたちは夏を過ぎるとグーンと成長していきます。二学期になったら担任は、一学期に自分の把握していた子ども集団と同じではないことを、しっかりと心に留めて子どもたちの前に立つ必要があります。
また、子どもに成長差が出てくるのは当然ですが、それが学級全体に波及してしまうと、教師の声が子どもに届かなくなってしまいます。まずは教室に「空気のドーナツ」(全員が集中して学ぼうとする空気)をつくることが大切。

この特効薬は、授業では導入時に取り入れると効果的です。写真や絵本など、子どもたちが興味を示す具体物を掲示するなど、子どもたちの視線が一つに集まることを心がけてください。しっかりとクラスの視線が集まったところで、「空気のドーナツ」を教えるのです。静かになり、教室の中に「空気のドーナツ」ができる心地よい状態をみんなで共有すると、子どもたちの感情が自然と抑えられ、教室に落ち着いた空間が広がります。