小6らくらくUnit 4「Summer Vacations in the World」⑦【モトヨシ先生のスライドde外国語】

連載
モトヨシ先生のスライドde外国語(活動)~パワポで楽しくらくらくICT授業

パワーポイント教材を映すだけで授業を進められる「モトヨシ先生のスライドde外国語」。今回は、NEW HORIZON Elementary English Course 6 Unit 4「Summer Vacations in the World ~世界と日本の夏休みの過ごし方を比べよう~」第7時(夏休みの思い出を紹介する英語の文を書いてみよう!)の授業案です。本好利彰先生が作成したパワーポイント(スライド)教材1つで、外国語活動の授業をらくらくクオリティアップ!

執筆/福島県公立小学校教諭・本好利彰
監修/拓殖大学教授・居村啓子

スライドは学級の実態に合わせて修正して使いましょう

小学6年生の「NEW HORIZON Elementary English Course 6」のUnit 4「Summer Vacations in the World ~世界と日本の夏休みの過ごし方を比べよう~」全8時の7時目の授業の流れです。本時も、私が作成したパワーポイント(スライド)を使った授業を紹介します。学級の実態に合わせて修正し、活用してください。

パワーポイント(スライド)を使った授業の進め方

この記事の最後で、パワーポイントのファイルをダウンロードできるようになっています。必要な教師の発話やイラスト、音源などを挿入してあり、この資料を使うことで1時間の授業を行うことができるように作成してあります。このスライドを活用して、クリックしながら授業を進めてみてください。
パワポダウンロードへボタン

  • クリックでスライドを進めるだけで、スムーズに授業を行えます。
  • デジタル教科書を使用する場合は、パワーポイントから切り替えてください。

目標と授業の流れ

単元のゴール
自分たちの夏休みについて紹介する文を書いて、みんなで伝え合おう。
○本時の目標
夏休みの思い出を紹介する英語の文を書いてみよう!

単元の評価規準(クリックすると各領域の評価規準が表示されます)

【聞くこと】
●知識・技能
〈知識〉

I went to ~. I enjoyed ~. I ate ~. It was ~. およびその関連語句などについて理解している。
〈技能〉
世界と日本の夏休みの過ごし方などについて、聞き取る技能を身に付けている。
●思考・判断・表現
相手のことをよく知るために、世界と日本の夏休みの過ごし方などについて、短い話の概要を捉えている。
●主体的に学習に取り組む態度
相手のことをよく知るために、世界と日本の夏休みの過ごし方などについて、短い話の概要を捉えようとしている。
外国語の背景にある文化に対する理解を深めるために、海外の国について、短い話の概要を捉えようとしている。

【読むこと】
●知識・技能
〈知識〉
自分たちの夏休みの思い出を紹介することなどについて、簡単な語句や基本的な表現を理解している。
〈技能〉
自分たちの夏休みの思い出を紹介することなどについて書かれた英文を理解する技能を身に付けている。
●思考・判断・表現
自分のことを伝え、相手のことをよく知るために、自分たちの夏休みの思い出を紹介することなどについて書かれた簡単な語句や基本的な表現の意味が分かり、声に出して読んでいる。
●主体的に学習に取り組む態度
自分のことを伝え相手のことをよく知るために、自分たちの夏休みの思い出を紹介することなどについて書かれた簡単な語句や基本的な表現の意味を分かろうとし、声に出して読もうとしている。

【話すこと】
●知識・技能
〈知識〉

I went to ~. I enjoyed ~. I ate ~. It was ~. およびその関連語句などについて理解している。
〈技能〉
I went to ~. I enjoyed ~. I ate ~. It was ~. およびその関連語句などを用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合う(話す)技能を身に付けている。
●思考・判断・表現
自分のことを伝え、相手のことをよく知るために、自分たちの夏休みの思い出を紹介することなどについて、簡単な語句や基本的な表現を用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合っている(話している)。
●主体的に学習に取り組む態度
自分のことを伝え、相手のことをよく知るために、自分たちの夏休みの思い出を紹介することなどについて、簡単な語句や基本的な表現を用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合おう(話そう)としている。
外国語の背景にある文化に対する理解を深めるために、日本の夏について、簡単な語句や基本的な表現を用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合おう(話そう)としている。

【書くこと】
●知識・技能
〈知識〉

自分たちの夏休みの思い出を紹介することなどについて、英文の語順などを理解している。
〈技能〉
自分たちの夏休みの思い出を紹介することなどについて、例文を参考に書く技能を身に付けている。
●思考・判断・表現
自分のことを伝えたりするために、自分たちの夏休みの思い出を紹介することなどについて、例文を参考に書いている。
●主体的に学習に取り組む態度
自分のことを伝えたりするために、自分たちの夏休みの思い出を紹介することなどについて、例文を参考に書こうとしている。

○言語材料
(表現)
I went to ~. I enjoyed ~. I ate ~. It was ~. など
(語彙)したこと(went など)、食べ物(curry and rice など)、自然(desert など)、デザート(cake など)、味(bitter など)

本時の流れ(例)

  1. 挨拶
  2. 単元のゴール、本時のめあての確認
  3. デジタル教科書 Over the Horizon
  4. デジタル教科書 Let’s Listen ②
  5. 夏休み「書く」活動
  6. ふり返り

各活動の流れ

①挨拶

元気に明るく挨拶をして、How are you? How’s the weather? などの質問を児童にしてみましょう。

②単元のゴール、本時のめあての確認

本時は、夏休みを紹介する文を書くので、事前に夏休みに行った場所や食べ物の写真を準備するように伝えたり、書く内容を宿題として考えさせておいたりすることもできると思います。

パワーポイントは記事の最後でダウンロードできます

③デジタル教科書 Over the Horizon(P40、41)

世界の夏休みについて考えよう。

デジタル教科書の Over the Horizon です。世界の小学生はどんな過ごし方をしているか、児童に意見を求めるなどしながら進めていきましょう。日本との違いについて、児童は興味をもって聞くことでしょう。特にサマータイムや白夜については、YouTube などで詳しく説明しているものを準備しておくこともできると思います。

④デジタル教科書 Let’s Listen ②(P37)

いろいろな国の子供たちが夏休みにどんなことをして、どう思ったのかを聞いて、線で結ぼう。

パワーポイントは記事の最後でダウンロードできます

デジタル教科書のリスニングです。登場人物の名前を事前に伝えたり、教科書に出てくるイラストやfantastic, fun, exciting などの単語の確認をしてからリスニングを行いましょう。

⑤夏休み「書く」活動

ワークシートは記事の最後でダウンロードできます

5時目にも、教師の自己開示を行ったときにワークシートの書き方を提示しています。もう1度ここで確認しましょう。ワークシートの裏側には、夏休みの絵を描いて色をぬるように指示します。児童が表現に困った際には、Picture Dictionary(P29、P11)を参考にすることもできます。

書き終わった児童は、My Summer Vacationカードに書き写させてもよいと思います。カードはダウンロードできるようになっています。学級の実態に合わせてカードを使うかどうか判断してください。

ワークシートは記事の最後でダウンロードできます

「書くこと」に関しては、「語順を意識しながら音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や基本的な表現を書き写すことができるようにする」とされています。5、6時目では夏休みについての英文の音声に慣れ親しむための活動を十分に行ってきているので、本時では例文を参考に書くことができるように支援していきます。そのためには、黒板や児童の手元には、書き写すための例文を提示しておく必要があります。1人1台タブレットにあらかじめ表現を準備しておくこともできるでしょう。書く活動は、個人差が大きく出るので、個々に支援をしていくことを心がけましょう。

また、「書くこと」の指導をする前に、もう1度評価規準を確認し、何をもって評価するかを事前に考えておくことも大切です。

私が教師になったばかりのときに、ベテランの先生から、教師は「目をかけ、声をかけ、手は出さない」と教えられました。例として、主体的に学習に取り組む態度を評価するとします。まずは、児童それぞれがどのように取り組んでいるかを見取ります。教師が「早くやりなさい」などと声かけをしてしまうと、逆に評価することが難しくなってしまいます。児童の様子を見取り、そこから支援の手立てを講じていくようにしましょう。

【書くこと】
●知識・技能
〈知識〉
自分たちの夏休みの思い出を紹介することなどについて、英文の語順などを理解している。
〈技能〉
自分たちの夏休みの思い出を紹介することなどについて、例文を参考に書く技能を身に付けている。
●思考・判断・表現
自分のことを伝えたりするために、自分たちの夏休みの思い出を紹介することなどについて、例文を参考に書いている。
●主体的に学習に取り組む態度
自分のことを伝えたりするために、自分たちの夏休みの思い出を紹介することなどについて、例文を参考に書こうとしている。

教師は机間指導をしながら児童の困り感を見取り、全体で共有できること、全体で考えさせることがないか、常に考えて指導しましょう。例えば、児童が「とてもおいしかった」と書きたいんですと発言したら、まずは全体で考えさせることが大切です。既習事項から考えさせると It was very delicious. と他の児童から答えを引き出すことができます。全体で共有したら、全員で発話して、質問した児童にも個別で発話させましょう。最後の発表の段階までを考えると、効果的です。

また、教科書P32の「学び方みいつけた②」の書くときのルールを確認することもできます。この場合も「①文のはじめは大文字でね!」と教師が伝えるのではなく、児童から答えを引き出しましょう。「①のルールは何だろう? ペアで確認してごらん」と問うと、児童から答えを引き出せます。そこで、「自分のワークシートを見てごらん」と児童自身に気付かせる手立てを講じることが重要です。お手本と自分の英語のどこが違うのかを考えさせましょう。

⑥ふり返り

本時のふり返りを行いましょう。「書くこと」は、児童にとっては難しい活動です。児童の良かったところを教師が称賛したり、児童同士での相互評価などを取り入れたりすることもできるでしょう。次時の発表に向けて、家庭学習でおうちの人と夏休みについて練習してくるなどの課題を与えることもできると思います。


居村啓子

居村啓子(いむらけいこ)
拓殖大学外国語学部英米語学科教授。言語学博士。児童図書出版社、児童英語教育機関勤務、立教大学異文化コミュニケーション学部助教、上智大学言語教育研究センター嘱託講師を経て現職。2020年よりNHKラジオ「小学生の基礎英語」講師を務める。研究テーマは「子どもの第二言語習得」、「フレーゾロジー」。


本好利彰

本好利彰(もとよしとしあき)
福島県公立小学校教諭。福島県小学校・中学校・千葉県小学校教諭を歴任。また地区外国語教育推進リーダーを務める。2018年より拓殖大学外国語学部で「小学校英語教育入門」を担当。2021年東京書籍アドバイザー。 2023年より東京書籍の会員制教育情報サイト「東書Eネット」にて実践事例、指導技術などを連載中。


パワーポイント(スライド)ダウンロード

6年Unit4-7パワーポイント(13ライド)、ワークシート(2点)

パワーポイント見本
夏休みにしたことを書いてみようワークシート
My Summer Vacationカード

※購入日の翌日を1日目と数えて30日目いっぱいまでご利用いただけます。購入履歴(日時)は マイページにてご確認いただけます。
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構成/浅原孝子 イラスト/畠山きょうこ・やひろきよみ・横井智美  アニメーション/鶴岡信治 歌・チャンツ/本田有紀子

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