小2算数「2けたのひき算」指導アイデア《繰り下がりのある引き算のしかた》
執筆/さいたま市立栄和小学校教諭・西田浩樹
監修/文部科学省教科調査官・笠井健一、浦和大学教授・矢部一夫
目次
単元の展開
第1・2時 2位数の減法の計算の仕方と筆算の仕方を考える。
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第3時 2位数(繰り下がりなし、空位、欠位あり)の筆算の仕方を考える。
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第4・5時(本時)繰り下がりのある筆算の仕方を考える。
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第6時 2位数(繰り下がりあり、空位、欠位あり)の筆算の仕方を考える。
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第7時 加法と減法の関係を調べ、答えの確かめをする。
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第8時 適用問題を解決し、習熟を図る。
本時のねらい
2位数-2位数(繰り下がりあり)の筆算の仕方を、数の仕組みに着目して考え、説明することができる。
評価規準
繰り下がりのある場合の減法の筆算の仕方を、式や言葉などを用いて数の仕組み(十進位取り記数法)に着目して考え、説明している。
本時の展開
ひろこさんは、47円もっています。18円のチョコレートを買います。のこりはいくらですか。
どんな場面ですか。
チョコレートを買いに行く問題です。
分かっていることは何ですか。
47円持っていることです。
18円のチョコレートを買います。
聞かれていることは何ですか。
残りはいくらになるかです。
立式してみましょう。
ひき算になります。式は、47-18です。
なぜひき算なのですか。
18円使って「残りはいくらになるか」なので、ひき算です。
答えを求めましょう。
2桁のひき算だけれど、一の位の数が引けないなあ。
一の位の7から8は引けません。
これまでと同じところと違うところはどこですか。
これまでは、一の位どうしでひき算ができたけれど、この問題では引くことができません。
今までのことを使って、計算できないでしょうか。
一の位どうしで計算できないときの計算の仕方を考えよう。
見通し
前の時間でやったように、47を40と7に分けて計算すればできそう。
ブロックやサクランボ計算を使えばできると思う。
47を40と7に分けて計算できないなら、30と17に分ければ計算できそう。
自力解決の様子
A つまずいている子
- 47を40と7に分けることはできるが、7-8ができずに手が止まっている。
- 7-8は1と計算し、47-18=31としている。
B 素朴に解いている子
- 算数ブロックを使って、47からまず10を引いて、さらに10をばらして17から8を引いて答えを求めている。
- 算数ブロックを使って、10をばらして17から8を引き9。十の位の3から1を引いて、20と9で答え29。
C ねらい通り解いている子
- 40と7に分けるのでは、一の位どうしの計算ができなくなることを理解し、30と17に分けて計算している。
- 47を30と17に分けて、17-8=9、30-10=20。合わせて29であることを、筆算と結び付けて説明している。
学び合いの計画
2位数どうしの加法計算で働かせた十進位取り記数法に基づいた数の見方を生かして計算の仕方を考えるようにします。
イラスト/横井智美