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「デジタル教科書」とは?【知っておきたい教育用語】

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【みんなの教育用語】教育分野の用語をわかりやすく解説!【毎週月曜更新】
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GIGAスクール構想においては、デジタル教科書を活用することで「個別最適な学び」と「協働的な学び」を一体的に充実させ、今までの指導をさらに効果的に実践することや、新たな指導方法を行うことが可能となり、主体的・対話的で深い学びの実践が期待できます。

執筆/文京学院大学名誉教授・小泉博明

学習者用デジタル教科書に関する法令

主体的・対話的で深い学び」の視点からの授業改善や、特別な配慮を必要とする児童生徒等の学習上の困難低減のため、平成31年4月から学習者用デジタル教科書を制度化する「学校教育法等の一部を改正する法律」等関係法が施行されました。これにより、必要に応じて学習者用デジタル教科書を併用することができるようになりました。

「学校教育法等の一部を改正する法律」(平成30年法律第39号)において、児童生徒の教育の充実を図るため必要があると認められる教育課程の一部において、紙の教科書に代えて学習者用デジタル教科書の使用が可能となりました。また、視覚障害、発達障害、その他の文部科学大臣の定める事由により、紙の教科書を使用して学習することが困難な児童生徒の教育課程の全部においても、紙の教科書に代えて学習者用デジタル教科書の使用が可能となりました。

学校教育法第34条第2項に規定する教材の使用について定める件」(平成30年文部科学省告示第237号)では、教育の充実を図るため、次の基準を定めています。

①紙の教科書と学習者用デジタル教科書を適切に組み合わせた教育課程を編成すること。
②紙の教科書を使用できるようにしておくこと。
③コンピュータにおいて学習用デジタル教科書を使用すること。
④採光・照明等に関し健康保護の観点からの適切な配慮。
⑤コンピュータ等の故障により学習に支障が生じないような適切な配慮。
⑥学習及び健康の状況の把握に特に意を用いること。
⑦指導方法の効果を把握し、その改善に努めること。

デジタル教科書を活用した学習方法の事例

デジタル教科書を学習者用コンピュータで使用することにより、教科書を拡大して表示すること(拡大)、教科書にペンやマーカーで簡単に書き込むこと(書き込み)、教科書に書き込んだ内容を保存・表示すること(保存)、教科書の文章を機械音声で読み上げること(機械音声読み上げ)、教科書の背景色・文字色を変更・反転すること(背景・文字色の変更・反転)、教科書の漢字にルビを振ること(ルビ)等が可能となります。

他のデジタル教材を組み合わせて使用することにより、音読・朗読の音声やネイティブ・スピーカー等が話す音声を教科書本文に合わせて確認することによる音読の学習(朗読)、教科書に関連付けて動画・アニメーション等を使用すること(動画・アニメーション等)、教科書に関連付けてドリル・ワークシート等を使用すること(ドリル・ワークシート等)が可能となります。また、他のICT機器等を一体的に使用することにより、大型提示装置により子どもの手元の画面を大きく表示したり、学習支援ソフト等を活用し、子どもの手元の画面を共有したりすることも可能です。

「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた授業の改善

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