小3算数「たし算とひき算の筆算」指導アイデア《十の位から繰り下げられない場合の筆算》
執筆/東京学芸大学附属小金井小学校教諭・尾形祐樹
監修/文部科学省教科調査官・笠井健一、東京都目黒区立八雲小学校校長・長谷豊
目次
単元の展開
第1時 365+472などの筆算の仕方(十の位で繰り上がり)
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第2時 763+459などの筆算の仕方(十、百の位で繰り上がり)
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第3時 315-194などの筆算の仕方(百の位からの繰り下がり)
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第4時(本時)402-175などの筆算の仕方(十の位から繰り下げられない場合)
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第5時 1000-265などの筆算の仕方(1000-3位数の計算)
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第6時 4897+389、4897-389などの筆算の仕方(4位数の計算)
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第7時 答えが9000になる4位数+4位数の計算
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第8時 学習のまとめ
本時のねらい
3位数-3位数の筆算(波及的繰り下がりあり)の仕方を、数の構成や既習の減法の筆算の仕方を基に考え、説明することができる。
評価規準
3位数の筆算の減法の筆算(一の位へ波及的繰り下がりあり)の仕方を、既習の筆算の仕方を基に類推し、図や式を用いて説明している。
本時の展開
402―175の筆算です。これまでの筆算とどこが違いますか。
十の位の0から、10を借りてこられません。
隣の位から、繰り下げられません。
十の位から繰り下げられないときの筆算を考えましょう。
十の位から繰り下げられないときの筆算の仕方を考えよう。
●十の位から繰り下げられないときの筆算について焦点化する
筆算の計算で繰り下がりの意味を考えるには、どうすれば分かりやすくなりそうですか。
位取り表に表して考えればよいです。
では、筆算と一緒に位取り表をかいて、考えてみましょう。
自力解決の様子
A つまずいている子
B 素朴に解いている子
C ねらい通り解いている子
自力解決の様子から、子供の状況を評価します。実態に応じて個別に指導する場合も考えられます。
Aのように手が止まっている子供には、位取り表に、まず402を表現させるところから声をかけましょう。その後、175を引く際、十の位から繰り下げられないので、百の位から繰り下げることに気付かせます。
Bの子供のように、百の位から十の位に繰り下げるところまではできたが、10を書いた後、1の位に繰り下げ忘れている場合があります。このような子供がいるか把握しましょう。
Cの子供のように、位取り表にかいている場合、この後の学び合いで、結果だけでなく、どのように繰り下がりが行われたか順番が分かるように説明させていきます。
学び合いの計画
空位がある場合は、一つ大きな位から繰り下げてくることを子供に説明させましょう。
イラスト/横井智美