手書き卒業文集は、ひらがなの書き方確認から始めよう!【卒業文集の指導①】

6年生にもなると、書き文字に、独特なくせを身に付けている子どもも少なくないでしょう。それも個性かもしれませんが、読み手に伝わりづらいような文字は正しておきたいものです。そこで今回は、ひらがなの正しい書き方を楽しくおさらいするアイデアを紹介します。小学校の卒業文集の文章は美しく手書きして、より一層、思い出深いものにできるといいですね!
劇団俳優を経て、公立小学校の教壇へ。得意のダンス指導で日本一になったり、絵本作家にチャレンジしたりと、精力的な毎日を過ごす松下隼司先生。その教育観の底には、子どもも指導者も毎日楽しく、笑顔でありたいという願いがあるそうです。そんな松下先生から、笑顔のおすそわけをしてもらうコーナーです。
指導/大阪府公立小学校教諭・松下隼司

独特なくせのあるひらがな
手書きで卒業文集を書く場合、大切な事前指導があります。
それは、下書き前に、ひらがなの確認をすることです。
ひらがなを正しくきれいに書くのは、意外と難しいものです。ひらがなは、1年生から学習してきている分、そして漢字よりも普段から書き慣れている分、独特なくせが染みついています。漢字嫌いで、ひらがなばかり書く子どももいるでしょう。
例えば、次のようなくせ字があります(写真は息子のノートです)。

「す」の下に伸ばすところが丸まりすぎて、「の」や「お」の字のようになってしまっています。
次の字は、何に見えますか?

漢字の「乙」にも、ひらがなの「し」にも見えますが、息子に聞くと、ひらがなの「て」でした……(左から右に横に伸ばすところが短すぎ!)。
濁点のあるひらがなは、特に要注意です。
次のように、濁点の「゛」を下の方に書いてしまう子どもがいます。

もっと斜め上に書くのが正しい書き方です。「ご」の濁点も下の方に書きすぎてしまう子どもがいます。