【相談募集中】交流学級での学習時間、支援員としてどのように支援をすれば?

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兵庫県公立小学校教頭

関田聖和

交流学級での支援の仕方について「みん教相談室」に相談が寄せられました。この悩みに回答したのは兵庫県公立小学校教頭で公認心理師 特別支援教育士スーパーバイザーの関田聖和先生。さまざまな視点から支援の手立てを挙げて、相談者にエールを送りました。その内容をシェアします。

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Q. 交流学級での児童への支援の仕方を教えてほしい

特別支援学級の児童の支援員をしています。私の勤めている学校では基本、国語と算数は支援学級で、その他の時間は交流学級で学習をしています。低学年の子供たちは支援員のサポートでどうにか授業についていけるものの、高学年ともなると社会や理科をはじめ、音楽や図工にも取り組むことが難しいです。

支援員の数も限られているため、どうしても低学年中心になってしまっています。特に社会や理科では教室で席に座っているだけになってしまうので、教室に行きたがらない子もいます。どのように支援をしていけばいいでしょうか。(かみこ先生・40代女性)

A.状況によっても変わりますが、担任の先生との協同が何よりも大切です

かみこ先生のような児童支援員の立場で、ここまで考えてくださって動いていただけることに感謝します。是非うちの学校にも来ていただきたいくらいです。

お伝えできることを以下に綴ってみます。

本人と保護者の願いを大切にする

まず、「本人と保護者の願い」を確認したいですね。ここは外せないです。その子供の保護者から、「交流学級の授業を受けさせたい」などの希望があるため、交流学級の時間を設定されている場合が多いのではないでしょうか。

当初は本人も望んでいたかもしれません。教室に行きたがらない子供は、当初の希望と実態がついてこなくなっているのかもしれません。担任の先生に、「保護者さんの願いは、どのように聞いていますでしょうか」などと、それとなく聞き、交流学級での実態をお伝えし、担任の先生と一緒に再考してみてはいかがでしょうか。児童支援員さんの助言は、担任の先生にとってありがたいものでしょう。

学習の内容と支援の具体を知る

交流学級に行く場合は、支援の具体(どのような支援を取るのかということ)が必要になります。学習の内容が事前に分かるといいですね。ノートの支援や教科書の文にルビを振ったり、分からない語句の意味を調べたりするなどの事前学習を特別支援学級で行うこともできるからです。

音楽や図工などでは、事前に似たようなことを自立活動で取り組んで練習ができるかもしれません。これらのためにも、交流学級での学習の内容とその子供に合った支援の具体を知ることが必要になります。

交流学級の時間を減らす場合に注意すること

場合によっては、交流学級の時間を減らすという選択肢もあるでしょう。その子供には、「学習についていけないから交流学級へは行かない」という意識は持たせたくないものです。この意識は、二次障害につながる可能性も否定できません。

交流学級で学ぶことができるように、特別支援学級で教科の復習や学習内容をスモールステップで取り組むことができるようにする必要があります。しかしこれは支援員さんではなく担任の仕事になりますので、教材づくりを含め、担任の先生のお手伝いが必要になるかもしれません。

特別支援学級の実態に合わせて必要な支援を見極める

上記のことは、特別支援学級の実態によっては大きく状況が異なります。1~3人の少人数の学級であれば対応が可能でしょう。しかし体感ではありますが4人以上になったり、学年が違ったりすると、それだけ支援の数や手立てのバラエティーも変わってきますので、担任1人での準備が難しいときがあります。

また、低学年にはどうしても支援に厚みが必要になることが多いので、こういった場合、猫の手も借りたい状態になってしまいます。したがって、特別支援学級で学習する時間が増えると、それまでよりも、何に取り組み、どのような支援を行えば、交流学級での学習についていくことができるのかの見極めが大切になります。

児童支援員の教員免許の有無

児童支援員が教員免許を所持している場合は、担任の先生と協同して学習指導も可能です。支援と指導を行き来しながらの取り組みも可能になります。上記に綴ってきた事柄も、場合によっては単独で任せてもらえるかもしれません。本校も教員免許を取得している児童支援員の方には、指導もお願いしています。

教員免許を取得していない場合は、指導をするということは立場上難しくなります。こういった場合は、交流学級での学習が成立するための教材の準備や作成を手伝っていただけると助かります。

お気づきのように、特別支援学級のニーズも時代に伴い変化し、子供の多様性も多岐にわたります。そして1人の学級担任で8名在籍できるという日本のシステムの限界もきています。その中で、児童支援員さんの立場は、年々重要になっていくように感じます。担任の先生と仲良く協同して子どもに関わっていただけることを切に願います。

みん教相談室では、現場をよく知る教育技術協力者の先生や、各部門の専門家の方が、教育現場で日々奮闘する相談者様のお悩みに答えてくれています。ぜひ、お気軽にご相談ください。

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