【相談募集中】担任である自分と子供たちとの間に距離がある

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先生のための個別相談サービス【みん教相談室】相談&回答一覧

岩手県公立小学校教諭

古舘良純

落ち着きのあるよいクラスだけれども、担任である自分と子供たちとの距離の遠さが気になっているという先生から、 「みん教相談室」に相談が寄せられました。ここでは、岩手県公立小学校教諭・古舘良純先生からの回答をシェアします。

イラストAC

Q.いつも子供に囲まれている先生が羨ましい

教員2年目の男です。現在5年生を担任しております。

結論からいうと「子供との距離が遠い」ことが悩みです。

現在担任をしている子供たちは、「やや大変」という前評判がありましたが、これまでの先生方のご指導の甲斐もあってとても落ち着いています。

子供たちは自分たちでルールをしっかりと守り行動していますが、よく見てみると「私に恐怖を抱いてルールを守っている」ようにも見えます。

なにか係活動等の生活面で疑問が生まれた際も、子供同士で「先生に聞いてきなよ」と打ち合わせの後に私に質問に来ます。日によっては休み時間に子供たちが話しかけにきてくれるのですが、基本的には子供同士で完結しており私はほとんど興味の対象外です。

「子供がルールを守りトラブルなく行動している」「子供同士で良い関係を築いている」これらは事実なのでそれで良いのかもしれませんが、いつかガタが来そうで怖いです。

また、隣のクラスでは、人懐っこい子たちが多いクラスではありますが、先生はいつも子供に囲まれていて、個人的な感情で申し訳ありませんが、正直羨ましいです。

子供たちが良い関係を築き、ちゃんとしているならそれで良いとも思いますが、教師との関係も良いに越したことはないと思います。どうすれば、関係を回復できるでしょうか?

ちなみに、怒る場面は明言していて「怪我につながる際」「いじめにつながる際」「同じことを何度も言われた際」です。これで該当した例としては、体育の際にルールを無視して怪我につながりそうな行動をとった子に「危ないだろ!」と声を荒げたこと、宿題を毎度やらずに嘘をついた子に声を荒げたことがあります。

が、基本的には叱らず、褒めて褒めて、子供が「〜したい」といえば認めているつもりではあります。どこで歯車が狂ってしまったのでしょうか? なにかアドバイスいただけますと幸いです。

(オーシャン先生・20代男性)

A.今すべきことは「距離を縮める」ということよりも、「教室を適切に評価する」ということかもしれません

教室が、子供にとっても教師にとっても居心地の良い空間になったら良いなと考えて過ごしています。そう考えると、教師と子供との関係性、子供同士の関係性が重要になってくると言えるでしょう。

関係性を築き、豊かにしていくのは、何のためでしょうか。それは、「子供たち一人ひとりを成長に導くため」です。

ですから、教師にとって快適な状態をつくるため、また自分の承認欲求を満たすためだけの関係性は、不適切になるとも考えられます。教師には、いわゆる「子供ファースト」のマインドが必要なのです。

今回いただいたご相談では、「子供との距離が遠い」ということが挙げられていました。担任と子供たちとの関係性が希薄であると捉えました。

また、隣の芝生が青く見えているという記述から、もっと子供たちと和気藹々とした雰囲気の中で過ごしたいという願いも見えてきました。

しかし、「ルールを守っている」「子供同士で良い関係を築いている」という実態が確かにあります。「怒る場面」の明確な線引きもされています。

むしろ、学級の状態としては望ましい姿なのではないでしょうか。

3月には学級を手放さなければならないことを考えると、担任に依存しすぎていないように感じるからです。

いずれくるお別れに備え、私たちは1年間かけて自治的な風土をつくり、子供たちを自立に向かわせ、個と集団の成長を促していきます。そこに、我々教師の存在意義があるようにも思えます。

そう考えると、今すべきことは「距離を縮める」ということよりも、「教室を適切に評価する」ということかもしれません。

そしてまた、子供を褒めたり認めたりしているその目的やマインドが、「自分の承認欲求」や「隣のクラスへの嫉妬心」になってしまってはいないかを振り返ってみることも必要と考えます(私は、過去にそうした経験をしてきました)。

学級集団の高まり、個々の確立、最高学年へのステップアップ……子供たちのための適切な評価、いわゆる価値づけや意味づけをしていくことが、結果的に「子供たちとの距離」を縮めていくことにつながるのではないでしょうか。


みん教相談室では、現場をよく知る教育技術協力者の先生や、各部門の専門家の方が、教育現場で日々奮闘する相談者様のお悩みに答えてくれています。ぜひ、お気軽にご相談ください。

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