『Canvaで動画編集』GIGA環境はじめの三歩【どの子も安心して学べる1年生の教室環境 #9】


学校にわくわくしながらも同時に不安を抱える1年生が、安心して学べる「教室環境づくり」について提案する連載(月1回公開)です。『教室ギア55』(東洋館出版社)や『日常アレンジ大全』(明治図書出版) などの著書をもつ、教室環境づくりのプロフェッショナル〈鈴木優太先生〉が、さまざまなアイデアを紹介していきます。
第9回は、クラウド上の環境整備、1人1台端末を活用した動画編集を提案します。

鈴木優太(すずき・ゆうた)●宮城県公立小学校教諭。1985年宮城県生まれ。「縁太(えんた)会」を主宰する。『教室ギア55』(東洋館出版社)、『日常アレンジ大全』(明治図書出版)など、著書多数。
目次
子供たちが「動画編集」に取り組める環境を整えよう
1人1台端末を活用したクラウド上の環境も、今ではとても大切な教室環境です。連載第2回と連載第3回に続き、1人1台端末活用へのはじめの三歩目の提案です。
子供たちが手軽に「動画編集」に取り組める環境を整えましょう。
直感的に操作できる「Canva」で動画編集にチャレンジ
Canva(キャンバ)はオンラインで使える無料のグラフィックデザインツールです。
ポスター、プレゼンテーション、ノートやホワイトボードから動画編集まで、どれも同じ操作感で、手軽に作成可能です。テンプレートにデータをはめ込むだけで、本格的なデザインも簡単にできてしまいます。
1年生でも活用しやすい「動画編集」機能が特筆すべき点だと私は考えます。なぜなら、子供たちが直感的に操作できるからです。ドラッグ&ドロップ操作だけで、最低限の動画編集ができます。触ってみると分かりますが、Canvaの画面のレイアウトが操作をとてもシンプルにしています。「教えなくてもできてしまう」という現象が起こるのです。
共同編集も可能です。複数人で一つのデータを編集することや、各々が作成したデータを一つに合体することも簡単にできます。

そして、ネット接続さえできれば、利用する端末を選びません。
私が勤める自治体では、各校に児童用端末としてiPadが40台ずつ配備されていました。iPadで利用できるiMovieは、子供たちが扱うのに大変優秀な動画編集アプリです。しかし、その後に1人1台端末として配備されたChromebookでiMovieは利用できません。子供たちが慣れ親しんだ動画編集アプリが突如として使えなくなる経験を私はしました。
そんなときに、Canvaに触れて衝撃が走りました。先生方も子供たちといっしょにCanvaで動画編集に取り組んでみてください。