新学期の始まりにぴったり! 子どもも先生も元気にリスタートできる、穴埋めクイズ!
劇団俳優を経て、公立小学校の教壇へ。得意のダンス指導で日本一になったり、絵本作家にチャレンジしたりと、精力的な毎日を過ごす松下隼司先生。その教育観の底には、子どもも指導者も毎日楽しく、笑顔でありたいという願いがあるそうです。そんな松下先生から、笑顔のおすそわけをしてもらう新コーナーが始まります。
夏休み明け、新学期が始まるのが「嫌だな~」と思う子どもがいるかもしれません(先生もいるかもしれません)。そこで今回は、新学期の始まりにぴったりの語りを紹介します!
指導:大阪府公立小学校教諭/松下隼司
目次
① 「〇〇」に入るのは?
まず、
さあ、新〇〇!
みんなが楽しい新〇〇を
みんなでつくっていこうねー♪
と、板書しておきます。
登校してくる子どもたちは、黒板を見て、「〇〇」の部分に何が入るのかな? と考えます。久しぶりに会う友達との会話のきっかけづくりにもなりますね。
黒板メッセージは全て書かずに、穴埋めなどのクイズ形式にしておくのがおすすめです。子どもがよく見てくれますし、考えてくれます。また、子ども同士の交流も生まれやすくなります。
子どもたちがそろったところで、「〇〇」に何が入るか聞いてみます。お隣さん同士での相談タイムを設けると、意見が出やすくなるでしょう。
新「学期」、新「世界」、新「しい」、新「発売」、新「時代」、新「校舎」、新「商品」、新「発見」……、どんどん意見を引き出します。
少しぐらい意味が合っていなくても、2文字だったらオッケーにします。
そして教師は、意見が出るたびに、驚いて、褒めます♪
子どもたちと笑い合って、とっても楽しい雰囲気になりますよ。きっと先生ご自身も、楽しい気分になるかと思います。
② どんなクラスにしたい?
「〇〇」に入る二文字の答えを明かす前に、さらに穴埋めクイズを出題!
( )に、
( )は なる!
と板書します。
子どもたちに、( )の中に自由に言葉を当てはめて発表してもらったら、今度は先生が、( )に言葉を入れて、2学期、どんなクラスにしたいかを書きます。
ちなみに私は、(みんなが楽しいクラス)に、(4の1)は なる! としました。
③ みんなが楽しい「新楽期」
最後に、次のように子どもたちに語ります。
楽しいな~。
久しぶりにみんなと会えて、嬉しいよ!
今みたいに、みんながいろいろ考えてくれたり、アイデアを出してくれたりして、「みんなが」楽しい新学期、2学期を、「みんなで」つくっていこうね♪
そしていよいよ、最初の問題の答え合わせです。一行目の「新〇〇」は「新学期」、二行目は「新楽期」だったのでした♪
さあ、新学期!
みんなが楽しい新楽期を
みんなでつくっていこうねー♪
2学期の初日、つい小言を言いたくなってしまうこともあるかもしれません。
「1学期と同じやん!(悪い意味で)」「あれ~? 1学期はできてたやん!」
たとえ本当のことでも、こんなふうに言われて、やる気を出す子どもはいないと思います(大人も同じです。怖いから、小言を言われたくないから仕方なく従うだけです)。
そして、言っている側も気持ちがしんどくなってしまいます。
長い休み明けのリスタート時は、子どもも自分も、楽しい気持ちになれる新学期の雰囲気づくりをするように心がけたいものです。
イラスト/したらみ
松下隼司の笑って!!エヴリディは、木曜更新です!
松下隼司(まつした じゅんじ)
大阪府公立小学校教諭。第4回全日本ダンス教育指導者指導技術コンクールで文部科学大臣賞、第69回(2020年度)読売教育賞 健康・体力づくり部門で優秀賞を受賞。さらに、日本最古の神社である大神神社短歌祭で額田王賞、プレゼンアワード2020で優秀賞を受賞するなど、様々なジャンルでの受賞歴がある。小劇場を中心に10年間の演劇活動をしていた経験も。著書に、『むずかしい学級の空気をかえる 楽級経営』(東洋館出版社)、絵本『ぼく、わたしのトリセツ』(アメージング出版)、絵本『せんせいって』(みらいパブリッシング)がある。