子供の学習意欲が落ちていると感じたら…絵本を活用して楽しく学ぼう!
目次
学習意欲を掻き立て、「深い学び」の実現も
夏休み明け、子供たちの学習意欲が落ちていると感じることがあるかもしれません。そんなときは、無理に教科書の内容を学習するのではなく、絵本から学習意欲をもらうのも一案です。
国語、算数、理科、社会の教材となる絵本を1冊ずつ紹介します。絵本を活用して、深い学びを実現しましょう。
学習意欲が高まる!おすすめ絵本
【国語】の授業におすすめ
『くろねこのほんやさん』
小学館 著/シンディ・ウーメ 訳/福本友美子
本を読むのが大好きなくろねこがいました。家族のねこたちは、ロボット作りやコックさん、ダンサーや音楽家などをしていますが、くろねこは毎日、本を読んでばかり。そんなある日、町で子供の本屋さんを見付けたくろねこはお手伝いすることにしました。すると、おもしろい本に詳しいくろねこは、たちまち子供たちの人気者になりました。読書の楽しさを伝えるとともに、好きなことを見付け伸ばしていくことを応援する絵本です。
【算数】の授業におすすめ
『こんな おおきな かず、みたこと ある?』
偕成社 作/セス・フィッシュマン 絵/イザベル・グリーンバーグ 訳/竹内 薫
「地球が3,000,000,000,000(3兆)本もの木でおおわれているって、知ってる?」「地球上にいる7,500,000,000(75億)人の人間全体と、10,000,000,000,000,000(1京)匹のアリの重さがほとんど同じだって、知ってる?」。読めば読むほど、想像すれば想像するほど、数字への興味や関心が掻き立てられます。
【理科】の授業におすすめ
『プラスチックのうみ』
小学館 作/ミシェル・ロード 絵/ジュリア・ブラットマン 訳/川上拓土
いろいろな形の製品を、安く、そして簡単に作ることができるプラスチック。そんな便利なプラスチックは、1950年代ごろから、私たちの生活に急速に普及しました。「人間が出したプラスチックごみがどのように海を汚し、海で暮らす生き物に影響を及ぼしているのか」。そして、「青く澄んだきれいな海を取り戻すにはどうしたらいいのか」を、美しいイラストと分かりやすいイラストで伝えます。
【社会】の授業におすすめ
『決戦! どうぶつ関ヶ原』
講談社 作/コマヤスカン 監/笠谷和比古
天下割れ目の戦い「関ヶ原合戦」。慶長5年9月15日、徳川家康が率いる東軍7万5000と、石田光成が率いる西軍8万2000が、激しくぶつかりあいました。国を二分した大合戦の1日を、戦国武将をタヌキやサル、ゴリラなど、動物たちに模し、史実に基づきながら描きました。動物武将たちのユーモアが散りばめられた描写と、形勢が一目で分かる鳥瞰図で、複雑な戦いの模様をおもしろく理解できる傑作です。
「絵本を活用した授業づくり」について、さらに詳しく知りたい方へ
絵本を活用した授業づくりをより詳しく知りたい先生には、京都女子大学准教授・齊藤和貴先生の『絵本で広がる小学校の授業づくり』(小学館)がおすすめです。主体性を育む、多様性を理解するなどの14のシチュエーション別に、312冊の絵本の紹介や活用法を解説。教科別の授業例も紹介しています。
『豊かな心と思考力を育む
絵本で広がる小学校の授業づくり』
京都女子大学発達教育学部准教授
齊藤和貴/著
B5判/112p、オールカラー
〈著者プロフィール〉
齊藤和貴(さいとう かずたか)
京都女子大学発達教育学部准教授。元小学校教諭・司書教諭。東京都公立小学校及び東京学芸大学附属小金井小学校、附属世田谷小学校で28年間、教育活動や授業実践に取り組む。その間、生活科や総合的な学習の時間を中心に指導法やカリキュラム、評価方法の工夫・改善を図り、「子供とともにつくる授業」の創造に励む。また、司書教諭の経験を生かし、「絵本を活用した授業づくり」にも取り組んできた。
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