夏休みの学習課題の出し方のポイント

特集
教師の夏休み特集:研修活用・自己研鑽・過ごし方のヒント
関連タグ

やる気を継続させるためには計画が大事! 夏休みの学習課題の出し方のポイントを解説します。

執筆/神奈川県公立小学校教諭・江原和宏

課題を出すときに大切にしたいこと

夏休みの学習課題について相談し始める時期になり、読書や自由研究といった課題の種類のことや、学習プリントの量のことを考えるはずです。しかし、内容を吟味することよりも、課題の量を重視してしまいがちではないでしょうか。課題を出すときに大切にしたいことは、

  • これまでの学習を復習し、理解を定着させること
  • 長い休みだからこそできることに継続して取り組んだり、新しいことに挑戦したりすること。

この2点を意識しながら考えましょう。

夏休みの課題例

毎日続ける学習課題

  • 国語プリント
    (漢字・語彙・音読など)
  • 算数プリント
  • リコーダー練習
  • 読書記録カード
  • 絵日記

探究課題

  • 読書感想文
  • おすすめの本紹介
  • 自由研究
  • 地域探検カード
  • 作品の応募

生活関係の課題

  • 生活習慣チェック!(手洗いなど)
  • 毎日○分! 運動チェック!

目標を決めて、計画的に進める力を付ける

夏休み中は、自分で目標を決めて、計画に沿って課題を進める力が必要になります。しかし、中学年の子供たちにとっては、まだ難しい段階かもしれません。そこで、学級活動(3)ウの題材「夏休みの学習計画を立てよう」を、事前指導しておくことをおすすめします。

毎日続けることを書く「学習計画カード」と夏休みの日数が確認できる「見通しカレンダー」を用意し、大まかな計画を友達と一緒に立てるようにしましょう。計画的に学習に取り組めるように、夏休み前から指導しておくことが大切です。

学習計画カード・見通しカレンダー(例)

完了チェックができるように、学年便りなどにチェックリスト一覧を掲載しましょう。夏休み明けに作品掲示をするものも伝えておくとよいでしょう。

もっと知りたい! 調べたい! 自由研究

❶自由研究のテーマを選ぶことから始める

自由研究を始めるときに、まず大事なのは、最初のテーマ選びなのではないかと思います。そこで、いくつかのテーマを事前にクラスで出し合ったり、一つ上の学年にインタビューをしたりするなどして、アイデアを広げる時間をつくりましょう。また、これまでの教科学習や身近な自然体験を基に考えるようにするとよいかもしれません。そうすることで選択肢が増え、自由研究をやってみたいと思えるきっかけづくりができます。

自由研究 テーマ例

  • 昔の遊びをやってみよう
  • アリは何が好き?
  • 星の観察をしてみよう
  • 水の流れ
  • おし葉作り
  • ゴムの力で走る車

❷自由研究の進め方を伝える

自由研究の進め方には、テーマ決め → 予想 → 調べる・つくる → まとめるという過程があります。どのような手順で進めていけばよいかを指導することまでが教師の役目です。

また、子供の意欲向上のために、夏休み明けに発表会を設定するのもよいでしょう。

イラスト/山本郁子

『教育技術 小三小四』2021年6/7月号より

学校の先生に役立つ情報を毎日配信中!

クリックして最新記事をチェック!
特集
教師の夏休み特集:研修活用・自己研鑽・過ごし方のヒント
関連タグ

学級経営の記事一覧

雑誌『教育技術』各誌は刊行終了しました