保護者とのよい出会いの場にする「授業参観」実施のポイント
「この先生だったら大丈夫」と保護者が安心してくれるような、担任として保護者の信頼を得ることができるような授業参観にするポイントを紹介します。
執筆/神奈川県公立小学校教諭・源 憲一
目次
保護者に担任教師を理解してもらう絶好の機会
4月、子供たちと同じように、保護者も「担任の先生はどんな先生なのだろう」「自分の子供をしっかりと見てくれるだろうか」など、期待や不安を感じていることでしょう。
子供から「こんな先生だよ」と話を聞いて知ることもあります。しかし、授業参観などで実際に教室の雰囲気や授業の様子、子供への接し方を見ることで、担任教師に対する印象は決まっていきます。
4月の授業参観は、保護者に担任教師を理解してもらう絶好の機会です。保護者が「この先生だったら大丈夫」「自分の子供をしっかり見てくれる」と安心してくれるように、そして担任として保護者の信頼を得ることができるようにしましょう。保護者との信頼関係を築いていくことは、子供たちのよりよい成長にもつながります。
事前の準備
環境を整える
教室をきれいにすることはもちろん、担任として子供たち一人ひとりを大事にする姿勢が伝わるようにしましょう。
- 一人ひとりの作品が全員分掲示されているか
- 子供の作品に誤字脱字はないか
- 作品が破れたり切れたりしていないか
- 教室はきれいに整っているか
授業の準備をする
特に気負って特別な準備をするのではなく、一時間の授業を大事にする姿勢が伝わるようにしましょう。
- 指導計画(単元名・本時のねらいなどの掲示)
- 板書計画
- 教材・教具の準備
- 子供が忘れ物をしないよう、事前に伝達・指導(学級通信など)
当日の心がまえ
笑顔で授業を
新しいクラスで初めての授業参観です。子供たちは、きっと緊張していることでしょう。しかし、授業の主役は子供です。子供たちの緊張をほぐし、保護者もリラックスして参観することができるように、まずは教師が笑顔で授業をしましょう。
子供が生き生きと活動できる授業を
保護者は、自分の子供がどのように学習しているのかを見に来ます。一人ひとりが生き生きと学習している様子を見ることができるようにしましょう。例えば、みんなと一緒に音読して声を出したり、グループで話し合って自分の考えを話したりする場面をつくるとよいでしょう。
感染症予防対策の観点を踏まえたうえで、授業の内容や展開、場の設定を行いましょう。検温や消毒など保護者の参観に関して事前にお願いすることがあれば、学級通信などで伝えておきましょう。
イラスト/山本郁子
『教育技術 小三小四』2021年4/5月号より