三学期のふり返り【小三】
次の学年へ向けて、よりていねいにふり返りをしていきましょう。
執筆/東京都公立小学校教諭・谷平真佑子
目次
特に大事な三学期のふり返り
三学期のふり返りは、一学期や二学期と同じように学期のふり返りであると共に、一年間のふり返りでもあります。次の学年へ向けて、よりていねいにふり返りをしていきましょう。
学習面・生活面
まずは三学期のふり返りを行います。学習面と生活面のそれぞれについて、大きく次の三つに分けてふり返らせます。
- がんばったこと
例: 漢字の書き取りを毎回ていねいに書いた。
手あらい・うがいをこまめにした。 - できるようになったこと
例: 計算が速くなった。
せんたく物をきれいにたためるようになった。 - これからもっとがんばりたいこと
例: 国語のじゅ業で発言をたくさんする。
決めた時間にはねる。
①の「がんばったこと」は、継続的に行ったことや集中的に行ったと思うことを考えさせます。
②の「できるようになったこと」は、前の自分と比べて自分の成長を感じてもらうために、設定しています。
③の「これからもっとがんばりたいこと」は、まだできていないことや挑戦したいことなど、これからの課題です。
どれも具体的な内容を提示してあげることで、子供がふり返りやすくなり、具体的に考えようとするでしょう。
これら三つのことで、自分のがんばりを確認し、課題があってもこれから努力していこうとする姿勢をもたせます。
学期のはじめにめあてを考えていたなら、それに対してどうだったかも考えさせると、よりよいふり返りになるでしょう。
三学期のふり返りをしっかり行うことで、新たな目標ができたり、次の学年での意欲へとつながります。
みんなで考える
ふり返りを行うときには、まずは自分で自分の生活をふり返ります。
その後、友達のがんばっていたところなどを伝え合う時間をとります。友達に伝えてもらうことで、自分のがんばりに気付くことができます。
自分のことを見てくれている人がいる、認めてくれる人がいるということで、伝えてもらった人は素直に嬉しい気持ちにもなります。
また、ふり返りは数人と伝え合うだけでなく、学級全体でも共有していきます。教師は子供から出たことを板書していくことで、視覚化していきます。
学級目標を立てていると思うので、そのふり返りも全体で共有することで新たな気付きがあるでしょう。
三学期のふり返りをしたら、ぜひ一年間のふり返りをしてみてください。一年経つと、変化がより分かりやすく実感できます。年度当初の写真や作品などがあれば、変化をより楽しめるでしょう。
イラスト/山本郁子
『教育技術 小三小四』2021年3月号より