低学年3月の教室環境のポイント
年度末は学習、生活の両面で1年間をふり返る時期です。子供たちと一緒に1年間をふり返り、自分自身やクラスの成長を実感することができるよう、環境を整えましょう。また、計画的に掃除や片付けを進めていくことも大切です。
執筆/神奈川県公立小学校教諭・山本恭兵
目次
カウントダウンカレンダー
「修了式まであと〇日」という日めくりカレンダーをクラスの人数分の日にちで、一人1枚作ります。朝の会で日直がめくるようにすると、一日一日を大切に過ごす意識を高めることができます。
学級目標
残りの日々も、学級目標に向かってクラスで協力して過ごすために、学級目標の掲示をゴールに向けてどうするか見通しをもっておきましょう。学級目標達成時にどのような掲示にするかを子供たちと話し合っておことも必要です。
持ち帰りリスト
計画的に学習用具を持ち帰ることができるように、いつ、何を持ち帰るのか、リストにして教室の目立つ場所に掲示しておくとよいでしょう。
クラスの足跡が分かるような掲示を
教室の後ろの掲示板に、これまでのクラスでの取り組みの履歴が見えるような掲示をします。これまでにどんなことにみんなで取り組んできたかをふり返り、クラスとしての成長を実感できるようにします。
大掃除の工夫
自分の取り組むことを意識して
大掃除に取り組む際は、自分の机の上を拭く→机の中を拭く→ロッカーの中を拭く→ 教室の床を拭く……のように、子供が次に何をすればよいのか、具体的に理解したうえで取り組むことができるようにしましょう。
黒板に順番を書いておいたり、時間で区切って教師が次にやることを指示したりすることで、「今何をしたらよいのか分からない」ということがないようにします。
ちょっとした呼び方もポイント
「教室の隅をきれいにして」と言うよりも、「教室の隅っこ、雑巾で一周旅行にレッツゴー!」と呼び方を工夫するだけで低学年の子供たちはやる気を出します。さらに、やるべきことを具体的にイメージすることができます。大掃除に疲れたり、集中が途切れたりしたときに、声のかけ方を工夫するとよいでしょう。
イラスト/佐藤雅枝
『教育技術 小一小二』2021年3月号より