2年生の通知表所見で押さえるべき6つのポイント
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さぁ、学期末の通知表記入の時期です。日頃からの、子供一人ひとりを的確に見取った評価から、その子のすばらしい点を捉え、子供の励ましに繫がる所見を書きましょう。
執筆/西南学院大学非常勤講師 大庭正美

目次
通知表作成にあたって
通知表は学校での子供の生活や学習の状況を保護者に伝え、保護者と学校とが成果や課題を共有しながら、連携して子供のよりよい指導に生かすためのものです。また、子供自身にとっても、自己の成長を確認するとともに今後の課題を明確にし、向上意欲をもつことに役立ちます。そのような通知表にするには、記述内容が分かりやすく納得できるものになっていなければなりません。
通知表の良し悪しは、何よりも教師の評価する力にかかっています。的確に評価する力量を高めていくことが、通知表作成の前提として大切です。そのためには、教師としての情熱と愛情に裏打ちされた感度のよいアンテナが求められます。そして、伝えたいことを分かりやすく、温かな表現で文章化できる力が必要です。日常から様々な機会を通じて書くトレーニングをしたり、先輩の通知表の記述を参考にし、よいところを真似したりしながら、文章力の向上に努めましょう。
作成する前に押さえておくこと
2年生の発達特性を知っておこう
二年生の子供は、学校生活に慣れ、一年生の時期と比べ徐々に人間関係や視野が広がっていきます。知的な好奇心も高まっていき、様々なことを吸収する力が育っていきます。このような一般的な発達特性を踏まえた上で個々の学習や生活の状況把握に努め、的確な内容の所見を記述していく必要があります。
道徳科の評価について
学習状況(どのように学んでいるか)と、資質・能力の育成状況(どのように心が成長しているか)について、様々な評価手法を活用し、蓄積された事実を根拠に包括的に評価し記述していくことが大事です。ある一面だけを強調し過ぎたり、根拠が薄弱で恣意的な評価になったりしないように気を付ける必要があります。
また、道徳の評価は個人内評価であり、ある程度まとまった期間ごとに実施する必要があるため、各学期の通知表にどの程度記述するかは、学校の方針などを踏まえて決めましょう。