係活動のまとめを!1年間の成果を認め合う
三学期の係活動のまとめとして、それぞれの係がどのような活動を行ったか、発表する場をつくりましょう。そうすることで、係活動が、学級をよりよくするために役立ち、学級目標に近付くことにつながったことをふり返ることができます。三学期のこの時期に認め合う活動を行い、自己有用感を高めて次の学年につなげましょう。
執筆/神奈川県公立小学校教諭・藤井 翼
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目次
こんなことしたよ! 発表会
それぞれの係で、どのような活動をしたか報告し合う集会です。あらかじめ一つの係が発表する時間を決めておき、時間内に収まるような内容を考えられるようにしましょう。
発表当日までにそれぞれの係で話し合い、準備をする時間をしっかりと確保することが大切です。活動をふり返り、自分たちの係のがんばりやよさに、自分たち自身が気付けるようにしましょう。
発表内容の例
- 新しくやったこと
- 続けてがんばったこと
- 工夫して活動したこと
- 協力できたこと
- 楽しかった思い出

集会としてまとまった時間が取れなくても、「こんなことしたよ! 発表会週間」として、朝の会や帰りの会の時間に発表してもよいでしょう。活動や成果を友達に伝える活動を通して自分たち自身が所属している係のよさを実感することが大切です。同時に、発表を聞いている子供たちは、この1年間でそれぞれの係がクラスを楽しませたり、支えたりしていたことに気付きます。発表する側も聞く側も係活動のよさを感じられるようにしましょう。
「ありがとうカード」の交換
友達の係活動に対して、「ありがとうカード」や「楽しかったよカード」を交換して、お互いの活動を認め合うことができるようにします。個人から係へ渡すだけでなく、係から係への「ありがとうカード」を渡してもよいでしょう。
カードを書く際は、学級目標と関連付けて書けるようにすることで、係活動が学級目標につながっていることを実感できます。
「ありがとうカード」を掲示するスペースをつくり、みんなに見てもらうことで、自己有用感につながります。
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係から係へのメッセージを書くための手立て
個人でカードを書くよりも難しいので、教師が支援しましょう(写真や動画でふり返る、係コラボウィークを設けるなど)。
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1年間をふり返る
この時期になると創意工夫のある係活動が多く見られ、子供たちが自ら進んで活動する姿が当たり前になっているかもしれません。そこで、学年当初の係活動と今の活動を比較すると、子供たち自身が成長を実感できるでしょう。
発表内容の例
- 係ポスター
- 係活動中の写真、動画
- ふり返りカード
- ありがとうカード など
このような具体物を活用することで、具体的な場面を思い浮かべながらふり返ることができます。「前はあまり活動できなかった……」など、活動自体をふり返るのではなく、「4月と比べると、友達とアイデアを出し合えるようになった」「準備が間に合うように休み時間にみんなで進めることができるようになった」など、身に付いた力に目を向けられるように教師が声をかけましょう。
さらに教師が価値付けを行うことで、子供たち一人ひとりが成長を実感することができます。自信をもって進級できるように、ふり返ることができるとよいでしょう。
イラスト/佐藤雅枝
『教育技術 小一小二』2021年2月号より