おすすめの読書週間の活動【小三】
三年生に適した読書活動の工夫やおすすめの絵本を紹介します。
執筆/東京都公立小学校主任教諭・小田友美
目次
おすすめ本コーナー
読書週間では、ぜひ自分の興味がある本を読んでもらいたいです。しかし、普段手に取らないような本を読む機会でもあるので、新たな本にもチャレンジさせたいものです。
子供たちからアンケートをとり、「おすすめの本」として教室に貼り出しておくことも効果的です(実際の本があればなおよい)。そのような本コーナーがあることで、いろいろな本があることを知るきっかけにもなります。
また、「○冊は読もう!」という具体的な冊数目標を立てたり、「おすすめ本コーナーから一冊は選ぶ」というきまりを作ったりするのもよいでしょう。子供たちと話し合いながら進めていきましょう。
何度読んでもおもしろい! 絵本
私がおすすめする本は絵本です。絵本というと、小さい子向きと思われるかもしれませんが、絵本の世界は奥深く、大人でも考えさせられるものが多いのです。
ヨシタケシンスケさんの絵本は、有名な『りんごかもしれない』を含め、多く出版されています。あまり表情のない登場人物の絵が特徴で、その絵は一度見ただけで印象に残ります。
『りんごかもしれない』からは、りんごが実はりんごではなく、別の何かであるかもしれないという想像を膨らませることができます。話が進むと同時に、読み手もいろいろと想像力を働かせることができるでしょう。
『りんごかもしれない』
作・絵/ヨシタケシンスケ
(ブロンズ新社)
他の作品でも、当たり前のことを疑ったり、自で何かを生み出そうとするお話がおもしろく、実生活で参考になるものもあります。『きいろいばけつ』もシリーズ化しています。きつねのこんすけの気持ちや様子を考えながら、読み進めることができます。
『きいろいばけつ』
作:もりやま みやこ 絵:つちだ よしはる
(あかね書房)
絵本でも、何度も読むことで理解が深まったり、考え方が変わったりすることがあります。ぜひ子供たちにこれらのように、読みやすいものから手に取らせてみてください。
ワークシートの活用
読書週間には、読んだ本を書くワークシートを活用しましょう。ビンゴ形式にして読んだ本を書いていくのもおもしろいです。ワークシートがあれば、一人ひとりがどんな本を どれぐらい読んだのかを把握することもできるでしょう。
イラスト/山本郁子
『教育技術 小三小四』2021年1月号より