子どもの成長を確かめ合う期末個人懇談会のポイント
期末個人懇談会は、子どもたちの成長の様子を保護者と一緒に確認し合えるよい機会です。保護者が安心感と信頼感をもてるように、子どもたちのがんばっている様子を具体的に伝えましょう。
目次
個人懇談会までの準備
個人懇談会を迎えるにあたり、次のことを参考に、日頃から子どもたちの小さな成長を記録しておきましょう。また、下の図を参考に、当日の机などの配置も、動線などをシミュレーションして決めておきましょう。
・行事や集会などでの活躍、日常生活での具体的なエピソードを日頃から書き溜めておく。
・教科ごとの学習状況を評価し、ていねいに伝えられるようにまとめておく。
・一学期のセルフチェックカード(振り返りカード)を書かせ、その子のがんばりを違う側面から捉える。また、子どもたちの友達関係をここで再確認しておく。懇談会で保護者に見せるなど、上手に活用する。
個人懇談会の内容
一人の保護者の方と話す時間は、10分程度になるでしょう。限られた時間の中で確実に伝えられるように、話の内容の優先順位を考えて、時間配分をしておきましょう。
個人懇談会の話題
・一学期の学習の到達度について
・授業中の態度(発表・挙手など)について
・課題や宿題などの提出物について
・持ち物や忘れ物について
・係活動や当番活動について
・友達関係について
・行事への参加態度について
・学級での取り組みへの参加態度について
・夏休みにがんばってほしいこと
・夏休みのくらしについて
達成度は違っても、子どもたちは全員が何かしらがんばっているはずです。通知表に表れないがんばりを具体的にしっかり伝えていきます。子どもの課題を伝えるときは、マイナス面だけを伝えるのではなく、「この子の成長のために」という視点で話します。「○○な力をつけるために、○○をがんばってほしいと思っています」「一緒に見ていきましょう」など、前向きな話し方を心がけましょう。
保護者の話を聞く
保護者の方が先生と個別に話し合うのは、家庭訪問以来ということも多いのではないでしょうか。保護者の方も、先生に聞いてもらいたいことがたくさんあります。一方的に話すだけでなく、次の項目や保護者の思いを聞いて、子どもの課題を共有しましょう。
・家庭での様子
・放課後の友達関係
・気になっていること、心配していることなど
ただし、次の保護者に迷惑がかからないように、時間がきたら「もっとお話したいのですが、次の方がお待ちなので後日連絡させてください」などと失礼がないように時間厳守で終わらせましょう。
執筆/大阪府公立小学校教諭・中村麻美
『小四教育技術』2016年7/8月号より