学習とアイスブレイクを同時に! 授業隙間のミニゲーム【国語】
授業にぐっと集中したら、ほっと一息入れましょう。そんなときに有効なのがアイスブレイク。言葉の通り、「氷を溶かすように」緊張をとかしたり、心の距離を近付けたりする手法です。おススメは、授業の隙間に5分でできるミニゲーム。ここでは、国語のミニゲームを紹介します。
執筆/東京都公立小学校主任教諭・小倉さえ子
目次
詩 お題音読 読み方いろいろ
「教師による範読」「全員での一斉読み」「一人一文の読み」など音読に関する読み方はいろいろあります。二学期も後半になり、国語の学習が深まってきたときには、ひと工夫して楽しく読んでみましょう。
音読レース 速いスピードで2回!
- 全員を起立させる。
- 教科書を音読し、読み終わった子から座る。
- 早く座った子が勝ち。
詩の学習など一気に読めるものがおススメ。勝敗にはあまりこだわらす、ざっと見渡し「1位・2位・3位…」と手で示す程度でよいでしょう。「○○さんが1位で…」としっかり順位をつけようとすると、「本当は○さんだったのに…」という不満が出たり、テンポが悪くなったりします。何回もやると勝敗にこだわり、ごまかしが出たりするので、2回程度で終わりにしましょう。
リズムでどうぞ ゆっくりから速く
- 教師が手拍子をする。
- リズムに合わせて範読する。
- リズムに合わせて一斉読みをする。
テンポよく読ませたいときは、手拍子のリズムを速く、声を揃えたいときは遅くします。最初のスピードからどんどんスピードアップさせると、ドキドキワクワクして盛り上がります。
ドラマ読み テーマ「寂しそうに」
- 教師が2文程度を範読する。声に張りがなく、うつむき加減で「寂しそうに」読む。
- 3文目から一斉読みします。
楽しい詩や元気な詩を、寂しそうに読ませるミスマッチがおもしろい。思わずクスクス笑い声があがります。そこで最後に、気持ちが伝わるように読むことの大切さを確認します。
2回目は「怒って」、最後は「笑って」気持ちよく終わりましょう。
物語り ダウト(うそ)を探せ
- 教師がダウト(うそ)を混ぜながら範読する。
- ダウトに気付いた子供は「ダウト!」と言う。
- 正解を問い、子供が答える。
ダウトの例
- 登場人物や物の名前を変える
「松井さん」→「 松田さん」
「レモン」→「みかん」 - 数や形を変える
「20も30も」→ 「2・3匹も」 - 方向や場所を変える
「ほりばた」→「道ばた」 - 動さを変える
「じろじろ」→「きょろきょろ」
ただのクイズとして楽しむのもよいのですが、誰の行動か分かりにくい文や注目してほしい行動、意味を押さえておきたい言葉などを選ぶと、楽しみながら学習を深めることができます。
イラスト/山本郁子
『教育技術 小三小四』2020年12月号より