小学校教員の「失敗談」告白集【保護者対応編】
『みんなの教育技術』で募集した、全国の先生方の「失敗談」をご紹介します。ここでは、保護者対応に関する失敗事例を教えていただきます。
目次
保護者への連絡で「頭が痛い」を「頭が悪い」と言い間違えた
二年生の担任のとき。頭痛がひどくなった子がいたので、保護者のお迎えを頼もうと保護者に電話をかけました。しかし、「ちょっと頭が痛いようなので」と伝えるつもりが緊張のあまり、「頭が悪いので……」と言ってしまい、慌てました。(鹿児島県・女性・53歳)
学級懇談会のお知らせに日程・時間を記載し忘れた
一年生の担任の頃。学期の終わりが近付いてきたので、学級懇談会のお知らせを配付しました。すると、1週間が経った頃「懇談の日程はまだでしょうか」という内容の連絡が! 確認すると、日程も時間も記載してない手紙を配っていたと気付きました。(大阪府・女性・33歳)
転校の予定を保護者に確認せず、学級通信で知らせてしまった
教師になり8年目、当時は毎日学級通信を出していました。ある日、一人の子供が転校すると話していたので、学級通信で「お別れ会を予定します」とお知らせしたところ、その子の保護者から「(転校の理由)転勤はまだ内示で家族しか知らないことになっている。どうして学級通信に書くのですか」とクレームの電話が……。本人がクラスの中で、おおっぴらに話していたので大丈夫だろうと油断していました。電話で謝罪し、事なきを得ましたが、保護者に喜んでもらったことが多かった学級通信の苦い思い出です。(千葉県・男性・61歳)
作品展「入選」の子供に、お便りで「佳作」と伝え、大クレームに
作品展で入賞した子供のために、担当の先生が入賞のお便りをつくってくれました。私は中身を確認せずにそのお便りをその子に渡してしまいました。すると、後日展覧会に行った保護者から怒りの電話がかかってきました。本当は「入選」だったのに、お便りには「佳作」と書かれていたのです。家庭訪問をし、担任の私の確認不足を謝罪。保護者からは「これでうちの子が不登校になったら、どう責任を取るつもりや」と怒られ、校長と二人で頭を下げ続けました。(滋賀県・男性・32歳)
「早退します」の自己申告に騙され、帰宅させてしまった
二年生のクラスで、ある子供が朝、「今日は病院に行くので早退します」と言ってきました。私はその言葉を信じ、5校時途中で子供を早退させました。
ところが、別件でその子のお宅に電話をかけたところ、病院には行っていないということが発覚。まんまと騙されてしまったのです。それからは、子供が「早退する」と言ってきても連絡帳に書いてあったり、保護者に電話で確認したりできない限りは早退させないようにしています。(宮城県・男性・30歳)
構成/出浦文絵 イラスト/宇和島太郎
『教育技術 小一小二』2021年12/1月号より