小3小4読書週間におすすめ「読みやすい本」5選
読書の季節である秋には、特に読書を勧めたいものです。普段から読書をしていたり、読書好きな子供はよいのですが、読書をする習慣がなかったり、読書に抵抗があったりする人にとっては、本を手に取ることすらおっくうであり、読書に対して気が向かないかもしれません。誰でも読みやすい本を紹介しましょう。
執筆/東京都公立小学校教諭・谷平真佑子
目次
授業で扱う教材
誰でも読みやすい本とはどのようなものでしょうか。個人的には絵本が好きなので、授業で扱う教材の絵本を紹介します。
例えば、「一つの花」(作・今西祐行、絵・鈴木義治/ポプラ社刊)は、四年生の国語の教科書に掲載されていることの多い作品。教科書に載っている作品であれば、授業の中で一度は読んでいるので、読書が苦手な人も読みやすいでしょう。
本は何度読んでも楽しめたり、何度も読むからこそのおもしろい発見もあります。絵本として改めて読むと、内容の受け止め方が変わったり、より深く読み込めたりもしますよ。
教材でも有名な作者、あまんきみこさんの作品は読みやすく、手に取りやすいものが多いのでお勧めです。三年生の教科書に掲載している「ちいちゃんのかげおくり」(絵:上野紀子/あかね書房刊)のほか、「きつねのおきゃくさま」(絵・二俣英五郎/サンリード刊)、「きつねのかみさま」(絵・酒井駒子/ポプラ社刊)など、有名なものが多数あります。これらも絵本ですが、三、四年生でも想像を膨らませて読むことができる本です。
世界の名作
世界的にも有名な名作「フランダースの犬」は、テレビアニメとして放送されたり、多くの種類が出版されたりしているため、目にしたことのある人も多いでしょう。
このお話は、主人公のネロと犬のパトラッシュの友情物語です。ハッピーエンドではないものの、いろいろな人物や状況について考えさせられます。
「フランダースの犬」(監修:横山洋子、作:ウィーダ、編・訳:那須田淳/学研プラス刊)は編訳されたものですが、「10歳までに読みたい世界名作シリーズ」として編集されており、量的にも読みやすいでしょう。世界の名作を知るきっかけにもなるとよいですね。
『教育技術 小三小四』2020年11月号より