低学年10月の教室環境のポイント
学級生活が充実する10月です。子供たちは、学習やいろいろな学級活動を経験して「楽しかったな」「また○○したいな」という思いをもつことでしょう。その思いを活動のふり返りとともに残していきましょう。
執筆/神奈川県公立小学校教諭・塚本裕美
目次
ユニバーサルデザインで整える
黒板周りはすっきりと
黒板に書いてあることに集中しやすいように、掲示物を精選しましょう。そして、いつもきれいな状態にしておきます。
掲示物は大きさやデザインをそろえる
掲示位置の縦と横をそろえ、カテゴリーごとにまとめます(例:係コーナー、学習のふり返りコーナーなど)。また、なんの掲示物かを表示することも有効です(例:「学校だより」「学校のやくそく」など)。
動植物は、授業中に視界に入らない場所に
虫がガサガサ動く音や水槽のポンプの音などが気になったり、動きに気が取られたりすると授業に集中できません。授業中に、子供の視界に入らないところに置きましょう。
教卓の上や周りは必要な物だけに
提出物を入れるかごなどを置く場所を決めておきましょう。
座席からの見え方をチェック
座席を決めた後、実際に教師が子供の席に座り、目線を合わせてみましょう。板書や資料掲示の位置が適切か確認することができます。どの席からも「しっかり見える」ことが大切です。
学級の歩みを掲示する
学級のみんなで取り組んでいることや、まちたんけんのふり返りなど、学級生活や学習の足跡を掲示していきましょう。活動のよさを実感したり、学習したことを共有したりすることができます。
集会の計画表
集会の役割分担や当日までの計画表などを掲示しておくことで、子供たちが見通しをもって活動できます。
学習・学級活動コーナーの掲示
学級活動コーナーに、まちたんけんなどの学習のふり返りを掲示したり、クラスみんなで楽しんだ集会の様子の写真を貼ったりすることで、クラスの歩みが視覚化されます。
また、それぞれの係が作成した物(例えば新聞など)を掲示して、互いの活動が分かるようにしてもよいでしょう。
学習・学級活動コーナーの掲示
「読書週間」では学級の係活動を活用して、子供の読書への関心が高まるように取り組んでみましょう。
「本紹介ポスター」や「読書集会」など、いくつも本を手に取りたくなるような工夫をしましょう。
おすすめの本コーナーをパワーアップ
手に取りたくなる工夫
• ブックスタンドを置く
• 本の紹介札を付ける
• 学習中の内容に関連した本を置く
「まるで図書館」貸し出しコーナーをつくる
机を並べ、まるで図書館のような貸し出しコーナーをつくります。図書係が大活躍です。
イラスト/佐藤雅枝
『教育技術 小一小二』2020年10月号より