信頼関係を築く保護者対応のポイント
保護者と信頼関係を築けるような保護者対応のポイントを紹介します。
執筆/神奈川県公立小学校教諭・木村綾子
目次
保護者との信頼関係を築けるように
コロナ禍の中、保護者と会話をする機会がなかなかもてていないのが現状ではないでしょうか。そのような状況のなかでも、保護者に安心して学校や学級の様子を見守ってもらうためには、「保護者への日ごろからの情報の伝え方」が重要になります。学年だよりや学級だよりを通して、子供たちのがんばりや担任としての思いを伝えていくことはもちろんですが、気になることがあれば保護者と連絡を取り合い、連携していくことが大切です。
伝えるとき
がんばりを伝えるときは、抽象的な言葉ではなく、その子供の様子がしっかりと見えるように、具体的なエピソードを伝えましょう。
また、困っていることや課題を伝えるときは、「できていない」ことだけを伝えるのではなく、担任がどのような支援をしているのかが分かるように伝えます。一緒に子供の成長を見守っているというスタンスが、保護者に伝わるようにしましょう。
保護者と話をしたことは、自分だけで抱えるのではなく、同学年の教師や養護教諭など周りの教職員と情報を共有し、連携して子供を見ていけるようにすることが大切です。
そのためにも、保護者に連絡をする前に、学年の教師に一声かけておく、または伝える内容を一緒に確認してもらうなどの準備をしておくことが大切です。
受けるとき
連絡を受ける方法や内容にもよりますが、電話の場合はできるだけ周りに誰かがいるところで受けましょう。
まずは、保護者が何を伝えたいのか、よく話を聞きましょう。そのうえで、担任が確認したり対応したりしていることがあれば伝えます。
ただし、内容が複雑になるようであれば、電話ではなく、直接会って話ができるようにしていきましょう。
保護者にとっては、自分の話を最後までしっかりと聞いてもらえたかどうか、また、今後どのように対応してもらえるのか、ということが分かることが大切です。「伝えるとき」と同様、保護者と一緒に子供の成長を見ていくことが伝わるように、保護者と話をしていきましょう。
連絡帳で連絡がきた際は、返事が必要である場合はどのような返事をするとよいか、事前に同学年の教師などと確認し、連絡帳に書く内容と改めて直接話をする内容に分けて伝えるようにしましょう。
保護者対応の際は、一人だけで対応しようとせず、学年や学校でしっかりと情報共有しておき、みんなで対応を考えていくようにしましょう。
イラスト/佐藤雅枝
『教育技術 小一小二』2020年10月号より