二学期のクラスを活性化する! 低学年の「特別活動」アイデア

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子供たちの集中力が低下したり、クラスに荒れが見られたりする二学期。子供たちにワクワク感をもたせて、クラスを活性化する「特別活動」のアイデアを紹介します。

執筆/兵庫県公立小学校校長・俵原正仁

低学年の「特別活動」

いつもの日常に、非日常のワクワク感をもたせよう

いつでも日曜日だったら、「あれもしたい、これもしたい……」と、ワクワク感が止まらないですよね。もちろん、いち教師に曜日を変える権限も能力もありません。

でも、ワクワク感を学級にもち込むことは可能です。そして、日曜日の少し非日常的なワクワクを子供たちに感じさせることにうってつけなのが、「特別活動」なのです。子供たちの日常に今までになかったワクワク感をぶち込んでいきましょう。この非日常のワクワク感は、クラスに漂う中だるみ感を必ず吹き飛ばしてくれるはずです。

とりあえず、学級イベントを仕掛けよう

9月末の某日。ハロウィンまで1か月ほどのある日の朝の会。先生のお話のコーナー。教師は手に巻物を持ち、子供たちの前に立っています。真剣な面持ちで、すべての子とアイコンタクトを行います。一瞬、クラスの中に緊張感が漂いました。が、ここで教師は破顔一笑。巻物を広げると、そこには次のような言葉が書かれていました。

学級イベント「ハロウィンパーティー」を開催することを発表する学級担任と、そのことに喜ぶ子供たち

10月29日(金)ハロウィンパーティー決定

「やったぁ」

「パーティー、楽しそう」

「ハロウィンって、幼稚園でしたことあるよ」

子供たちに歓声が起こります。

「でも、何をするの?」

「まだ何も決まっていません。何をするかは、今からみんなで考えていきましょうね」

この日から1か月間、子供たちのワクワクの日々が始まります。

学級会を活性化させるアイデア1「グッズを準備する」

朝の会の続きです。

「次の学級会でハロウィンパーティーについて話し合います。何をしたいか考えておいてください」

週末の学級会で話し合うことを予告します。子供たちは学級会の時間を心待ちにするはずです。そして、子供たちのやる気がマックスになっているこの機に、学級会をバージョンアップさせます。学級活動(1)話合い活動を活性化させるのです。

まずは、学級会当日までに次のような学級会グッズを準備します。

司会者が使うグッズの紹介イラスト
小見出しカード、賛成カード、反対カード、決まったことカードなど、黒板に貼るグッズの紹介イラスト

一学期から学級会をしっかり行っているクラスにはすでに常備されているものばかりかもしれません。ただ、このようなグッズが学級にない場合は、ぜひお作りください。子供たちのやる気や動きが格段にアップします。

学級会を活性化させるアイデア2「最初は教師が出まくる」

学級活動といえば、子供主体の活動ということで、教師の出場  でばはできるだけ少ないほうが望ましいのですが、この考えに縛られて、学級会が停滞してしまうのであれば、本末転倒です。特に、低学年の場合、最初は教師が手本を示して、サクサクと楽しく会を進行させ、子供たちに「学級会って楽しいなぁ。またやりたいなぁ」という思いをもたせるほうが、その後の学級活動でのやる気アップにもつながります。どんどん教師は出るべきなのです。

今回のハロウィンパーティーについても、1回目については、教師が司会を行ってテンポよく会を進めることをおすすめします。ダラダラとした進行に子供たちがザワザワし始め、挙げ句の果てに教師のお説教が始まる……という最悪の事態になっては元も子もありません(もちろん、学級会慣れしているクラスなら話は別です)。教師が楽しそうに司会をしている姿を思う存分、子供たちに見せ付けてください。

そして、この日の学級会の時間の最後に次のように投げかけます。

「次回の学級会、司会をやってみたい人?」

多くの手が挙がると思います。学級会係の誕生です。

「司会をする人には、司会者グッズをお渡しします。進め方もこれを見てするので大丈夫」

ここで学級会グッズを紹介します。子供たちのテンションはさらに上がるはずです。すでに学級会係がある場合は、係の子に次の会を任せることになります。この場合でも、学級会グッズのバージョンアップによって、係の子のやる気が上がり、学級活動が活性化されるという結果は同じになります。

学級会を活性化させるアイデア3「イベントを教科とコラボさせる」

話を先ほどの学級会に戻します。

「みんなは、ハロウィンパーティーでどんなことがしたい?」

「幼稚園のとき、ハロウィンでドラキュラになったよ。今度は、鬼になりたい」

「私はお姫様になりたい」

ハロウィンといえば、「仮装」というイメージが子供たちにも定着しているので、このような意見がまず出てくるはずです。

「では、ハロウィンパーティーの日には、みんなで何かに変身しましょう。それで、先生からも提案なんだけど、今度、生活科で、『秋探し』の勉強をするのですが、どんぐりで王冠を作ったり、モミジやイチョウの葉っぱで服を作ったりして、変身したうえで、『秋のファッションショー』をしてみませんか?」

ここで、教師から、生活科の秋探しとのコラボを提案します。いくら非日常の世界を演出するといっても、授業時間中に行うのですから、これだけはしたいという構想を教師は当然もっていなければいけません。子供たちから出た意見をうまく生かしながら、学級活動と教科とのコラボを仕組んでください。

学級イベントと生活科とを関連付けて、「秋のファッションショー」を提案する学級担任

このようにイベントと教科をコラボさせることで、学級会の時間だけでなく、授業時間にもイベントに向けて活動することができるようになります。授業という日常にもちょっとしたワクワク感を入れることができるようになるのです。

ちなみに、生活科「秋探し」とのコラボ「秋のファッションショー」は一年生での実践ですが、二年生でのおすすめは、音楽「いろいろな音を楽しもう」とのコラボです。子供たちがそれぞれ思い思いのハロウィンの衣装を着て、グループごとの演奏会というのも素敵だと思いませんか?

学級会を活性化させるアイデア4「提案理由を意識して発表させる」

ハロウィンパーティーのメインイベントは、「秋のファッションショー」に決まりました。でも、それだけではプログラム的には少しもの足りません。そこで、次のように子供たちに投げかけてみます。

「先生は、ハロウィンパーティーをすることで、クラスのみんながワクワクする気持ちに なれたらいいなと思っています。ファッションショー以外にも、『みんながワクワク』するためにできることってありませんか?」

黒板に「ていあんりゆう」と書いたカードを貼り、その横に「みんながワクワクできるように」と板書します。このようにして、学級会では提案理由に沿った話合いを行うことが必要であることをここで軽く押さえます。

「かぼちゃとかの絵を描いて、教室に貼ったらいいと思います」

「いいですね。教室を飾り付けるんですね。ワクワクしますね」

教師は「かざりつけ」と板書します。

「ハロウィンに関係なくてもいいですか?」

「みんながワクワクできることならかまいませんよ」

めあてに沿った意見なら、どんな意見でも受け入れます。

「私はバナナ鬼がしたいです」

「俺、サッカー」

「フルーツバスケット」

「一学期に体育でやった折り返しリレー」

…などなど、多くの意見が出てきます。

「たくさん意見が出たのはすばらしいことだけど、全部する時間はありません。この中からやることを二つ決めます。賛成、反対の意見はありませんか?」

教師が進行しているので、この辺りはサクサク進みます。1回目から、子供たちだけで進行させるとこうはいきません。

「サッカーはやったことないし、怖そうだからワクワクできません。サッカーに反対です」

このような提案理由を意識した意見が出てきたら、教師はほめてください。これからの学級会につながります。

賛成意見が出るごとに、「賛成カード」、反対意見が出るごとに「反対カード」を一つずつ黒板に貼っていきます。出た意見を板書していく黒板係は、低学年にとっては難易度が高いため、慣れるまでは教師が手伝ってもかまいませんが、このカードを貼ることは、次回から子供たちに任せてみましょう。楽しそうに賛成、反対カードを貼っていくはずです。

「黒板セット」などのグッズを使って、学級会の進行をする学級担任。子供たちの話合いが活発になるうえ、グッズにも興味津々。

「ハロウィンパーティーでは飾り付けを行って、『秋のファッションショー』と『バナナ鬼』と『フルーツバスケット』をすることに決まりました。次の学級会の時間には、司会をしたり、準備をしたりする係を決めたいと思います。何をしたいか考えておいてくださいね」

次の学級会までの間に、学級会係と会の進め方の打ち合わせをしておきます。休み時間にも、やる気満々で打ち合わせに参加している子を、終わりの会などでさりげなくほめます。そのうち、「休み時間に飾り付けを作っていいですか?」と、自主的に動き出す子も出てきます。生活科の授業も、ハロウィンパーティーに向けて、意欲的に子供たちが取り組んでいきます。非日常的なイベントをうまく日常生活の中に位置付けることで、クラスの動きが活性化するのです。

大切なのは、イベントの後のふり返り

イベントの後は、必ずふり返りを書かせます。そのときに、「がんばっていた友達を教えてください」という項目を入れておきます。友達のよいところを見付ける力を伸ばすことができます。イベント後の学級会で、「友達ほめほめ大会」を始めることもできます。イベントが終わった後も、クラスを活性化することができるということです。

ハロウィンパーティー後のふり返り。子供たちからさまざまな意見がでている。

イラスト/浅羽ピピ

『教育技術 小一小二』2021年10/11月号より

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