保護者と共につくる和やかな保護者会
保護者と直接かかわることのできる数少ないチャンスである保護者会。和やかな雰囲気の中で、実りあるものにするポイントを紹介します。
執筆/東京都公立小学校教諭・谷平真佑子

目次
感謝の気持ちを忘れずに
一学期の学習や生活について、保護者と共にふり返りをする保護者会。担任としては保護者と直接関われる数少ないチャンスです。この保護者会では、大きく分けて、一学期のクラスの様子・夏休みについての二点を中心に話をします。
まずは本題に入る前に、保護者に感謝の気持ちを伝えましょう。というのも、一学期を終えられるのは、毎日の宿題やその他持ち物の確認、各行事など、保護者の協力あってこそ。これからもそうです。保護者への感謝の気持ちは、いつももっていてほしいものです。
クラスの様子を具体的に話す
保護者会で、クラスの様子についてどのようなことを伝えるとよいのでしょうか。私は一学期のクラスの話をするとき、最初に大まかに子供たちがこれまでがんばっていたことを踏まえ、こんなクラスだったということを伝えます。
私が意識していることは、話したいことを具体的に伝えることです。
例えば、授業ではノートを書くペースが速くなったり、国語で自分の考えを発表する人が増えたり、休み時間には週に一回はクラス遊びをして楽しく遊んでいたといったことを伝えます。日々の成長を具体的に伝えられると、保護者も学校の様子について詳しく知ることができ喜びます。
一方的になりすぎないように注意
主に話をするのはもちろん担任ですが、あまり一方的になりすぎないようにすることも心がけています。区切りがよいところで毎回質問の時間をとることや、雰囲気が重々しく固くなりすぎないように笑顔で話したり、ちょっとした冗談を言ってみたりと工夫します。
また最後には、保護者一人ひとりから、自分の子供の様子について話してもらうこともあります。内容は4月からがんばってきたことやできるようになったこと、家庭での様子などです。別に何かテーマを設けてもよいでしょう。
保護者からも一言ずつ話をしていただくことで、さらなる子供理解にもつながります。ただこの場合、一言と言っても長めに話をする方もいらっしゃるので、時間には気を付けたいところです。
保護者会は保護者と直接話すことができるよい機会です。個別で話したい保護者がいれば、保護者会後に声をかけてみましょう。
イラスト/山本郁子
『教育技術 小三小四』2020年7/8月号より
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