低学年の保護者が安心できる授業参観
授業参観は、子供の学校生活の様子を見てもらい、保護者が安心できる時間にしたいものです。保護者と信頼関係を築くうえで大切な時間となります。複数の学級がある学校は、学年全体で統一した指導をすることも必要です。
執筆/神奈川県公立小学校教諭・西田あすか
目次
前日までにしておくこと
環境整理
きれいに飾る必要はありません。整然としていることが大切です。
- 教室や廊下が整理されているか。
- 掲示物は破れていないか。
- 子供の作品は全員分あるか。
授業の計画
- 本時のねらい・授業展開・時間配分など
- 教師の発問計画
- 授業で使うプリントの準備
- 板書計画
できれば、実際に黒板に書いたり、貼ったりして、板書のイメージをもっておくとよいでしょう。
当日
落ち着いて授業が始められるように、トイレ、水飲み、学習で使用する物の準備は、5分前には済ませておきましょう。
また、子供たちの緊張をほぐすためにも、教師は笑顔で授業をしましょう。
一人ひとりが主役になる
子供は、保護者が来るのを楽しみにしています。いつもより張り切って授業に参加する子供もいます。全員が活躍できる場にしたいものです。そのためには、新しいことをするよりも、学習の内容を全員が理解したうえで取り組めるものが望ましいです。
分かりやすい授業を展開する
全員が同じ活動をするのか、個人で活動をするのかということも、実態に合わせて考える必要があります。一人で活動することを苦手としている子供もいます。その場合は、教師が支援したり、隣の子と協力して活動したりするなど、支援策をたくさん準備しておきましょう。
また、来られない保護者もいるので、保護者と一緒に活動をするときには、事前に出欠を確認したり、グループで活動したりするなど、手立てが必要です。
授業例
一年生の授業例
生活 学校探検
隣の友達とペアになり、学校探検で発見したことを伝え合う場にします。
算数「いくつといくつ」
隣の友達とペアになり、教師が提示した数字になるように問題を出し合います。
二年生の授業例
国語 音読劇
物語をグループごとに練習した成果を発表します。
イラスト/佐藤雅枝
『教育技術 小一小二』2020年6月号より