懇談会で保護者を味方につけよう
保護者懇談会では大勢の保護者を前にして、緊張と不安を抱えることでしょう。しかし、懇談会は1年間の学級経営をしていく上で、保護者を味方につけるチャンスです。事前準備をしっかりとして臨みましょう。
執筆/福岡県公立小学校教諭・後藤和歌子
目次
懇談会での話題はどうする
学級経営の方針
どんな学級にしていきたいか、自分の言葉で端的に伝えられるようにしておきましょう。
○家庭学習
○放課後の過ごし方
○お小遣い
○携帯電話やSNS
○学年特徴を示したプリント資料
○気になる時事ネタ
○年間の授業参観や行事のスケジュール
★何か困ったことや不安があれば、必ず担任に伝えてもらうようにお願いしましょう。
事前の準備で印象アップ
花を飾って好印象 教室に入ったときの印象を大切に
結構、保護者は花や鉢を見ていますよ。家庭訪問でもお花をチェックして話題に!
会の次第を掲げる
きょうだいがいる保護者は複数の学級を行き来することになります。黒板に懇談会の次第を掲示しておくことで、保護者だけでなく自分自身も見通しを持つことができます。
掲示物の確認はしっかりと
保護者は自分の子供が学校でどのように過ごしているかが最大の関心事です。すべての子供の掲示物がそろっていること、名前に誤りがないこと、名札等がはずれていないこと等、丁寧に確認しておきましょう。
年間を通して使える名札を
保護者との話のしかたもポイントに
噂話や保護者間のSNS等でのやり取りでは、事実が伝わりにくい上に、問題が長期化、複雑化する危険性大です。自分が話すことよりも、「お子さんのご家庭での様子を聞かせてください。」「放課後はどのように過ごしていますか。」等、保護者から話しやすいようにすることを心がけます。
また、「学校では〇〇をがんばっています。」「先日、〇〇な姿を見ました。」等、子供のよい点を見つけて1つは伝えられるように準備しておきましょう。とは言え、年度はじめは担任して間もない時期です。教師の観察だけでは、なかなか難しいもの。一学期最初の自己紹介で「今、夢中になっていること」や「今年がんばりたいこと」等、テーマをいくつか用意して、それについて発表してもらっておくと話の材料になります。
学校での様子は学級だより等でも随時伝えていくことにして、まずは、傾聴しましょう。その際、座る位置を真正面にしない等話しやすい雰囲気を心がけましょう。
校内で情報共有することで、困った際に1人で抱え込まずチームとして対応できます。そのことは、問題や課題に専門性をもって対応できることにつながります。結果として、子供のためになるのです。学校はOne Teamで。
イラスト/種田瑞子
『教育技術 小五小六』2020年4/5月号より