体育館や教室でできる!コロナ禍の学年末レク7選
いよいよ学年末。クラス全員で体を動かし、みんなで楽しくコミュニケーションを図りましょう。 感染予防に気を付けながらも簡単にできる、オリジナル「レク」のバリエーションをお届けします。
監修/東京都公立小学校教諭・梅林伸幸
目次
体育館編
UFOお助け大作戦
(1チーム4人)
準備
コーン(スタート位置にコーン一つ、反対側にコーン一つ)、フープ(人数分)
手順
- スタート位置に3人、反対側(宇宙)に一人(人質)からスタートし、宇宙にいる友達(人質)の所に救出に行き、じゃんけんをする。
- 救出する子がじゃんけんに勝ったら、元々の人質の子は戻ることができ、代わりに人質になる。
- 負けたら、「助けてー」と言い、スタート位置にいる残りの二人がフープをつないでUFOになり、助けに行く。じゃんけんで負けた子もUFOとなり、連れて帰る。戻ったら、次の順番の子供が走っていってじゃんけんをする。
- 全員が交代で人質となり、 4人目が助けられたら終了。
勝ち負けはありますが、みんなで協力して友達を助け出すことで仲間意識を強くし、勝敗を超えたおもしろさを経験し、学年末の楽しい思い出として記憶に残ります。
ゴロゴロドカン ~1年間ふり返りバージョン~
(1チーム4人)
準備
ボール(グループ分)、ソーシャルディスタンスを保つためのフープ(人数分)、太鼓など音の出るもの
手順
- 4人組になって、中心に向かって座る。
- 教師のスタートの合図で、子供たちは「ゴロゴロゴロゴロ……」と言いながら、ボールを隣へ渡していく。
- 教師が「ドカン」(太鼓で合図をしてもよい)と言ったときに、ボールを持っている子供が教師のインタビューに答える。
- 4回くらい実施し、同じ子が続けて「ドカン」のときにボールを持っていたら、 インタビューに答えていない子にボールを渡し、全員がしゃべれるようにする。
- 一緒に楽しんだみんなに大きな拍手をして終わる。
「ドカン」のときのインタビューは、「今年一番楽しかった勉強は?」「今年一番楽しかった遊びは?」「今年一番おいしかった給食は?」「今年がんばったことは?」など、今年1年をふり返る内容にします。遊びながらお互いのことを知り、思い出づくりができます。
勝ったら友達じゃんけんポイ♪
(1チーム8人)
準備
コーン(チームの先頭の印)、ソーシャルディスタンスを保つためのフープ(人数分)
手順
- 2チームが向かい合う。各チーム一人ずつが出ていき、じゃんけんを行う。
- 勝ったら、負けた子を連れて帰って仲間にできる。次々と出ていき、最後にどちらかのメンバーが0になったら終了。あるいは、制限時間を決めて、終わった時点で人数の多いチームが勝ち。
「ドンジャンケン」と「 花いちもんめ」を合体させたゲームで、子供の声でリメイクされた遊びです。子供たちが名付けました。負けると相手チームの一員になるため、勝敗を楽しみますが、勝敗にこだわりすぎず、勝敗を超えた一体感を楽しむところが特徴です。
屋外編
ピーターパン
準備
磁石(色違いの磁石3個ずつ)。
手順
- クラスを2チーム(紅白帽子で区別してもよい)に分け、各チームで相談して、ピーターパン役3人(磁石を持つ人)を決める。相手チームには分からないようにする。
- スタートの合図で、おにごっこを始める。おには相手チーム全員。タッチしたりタッチされたりしたら、じゃんけんをする。
- じゃんけんで、負けた子は石になる(その場に座る)。石になった子を助けられるのは、ピーターパンのみ。ピーターパンがタッチすると復活でき、再びゲームに戻ることができる。
- ピーターパンがタッチされて、じゃんけんに負けた場合は、ピーターパンである証し(磁石)を審判(教師など)に渡し、石(その場に座る)になる。残りのピーターパンに助けてもらうと復活できるが、普通のプレーヤーとしての参加になる。
- 先にすべてのピーターパンを捕まえたチームの勝ち。
このゲームは、相手チームのピーターパンを捕まえる発展型おにごっこ。チームの仲間と話し合ったり、考えたりして作戦を立てることが楽しく、中学年の子供たちの発達段階にぴったりです。
子供にゲームを届けたら、子供が工夫したり、新しいルールを加えたりして子供のものになっていきます。そんな子供の声を大切にしたいと思っています。学年末は、みんなと協力して何かをしたり、活動をふり返ったりするゲームを取り入れながら、勝敗を超えたおもしろさを楽しみ合う人間関係をつくり、思い出深いものにするとよいですね。
教室編
よろチク・グータッチ・ハイタッチ
準備
なし
手順
- 両手の人差し指を伸ばした状態で教室を歩き回り、「よろチク」とエアタッチ。
- その後、両手をグーにしてグーの友達を探してエアグータッチ。
- 両手をパーにしてパーの友達を探してエアハイタッチ。これを3周したら座る。
☆なかなか座れない子のために、自分が座ってもタッチしてあげる優しさを価値付けたい。
仲間集め
準備
なし
手順
- 心の中で自分は、グーかチョキかパーかを決める。
- 静かに教室を歩き回り、出会った人と静かに声を出さず、自分が決めたじゃんけんを出して見せ合う。同じじゃんけんだったら、仲間としていっしょに行く。違ったらお別れをして、次の人を探す。
- 1分間でどれだけ仲間を増やせるかを競う。
パイプライン
準備
パイプ(印刷機のトナーの芯を縦に半分に切ったもの。人数分)、ピンポン玉あるいはビー玉(チーム分)
手順
- 1列を1チームにし、机を挟んで一人に一つずつパイプを持つ。
- パイプにピンポン玉(ビー玉)を載せて、 前から後ろへ渡しながら運ぶ。後ろまで行くと前へ渡していく。
→ 前 子 [机] 子 [机] 子 [机] 子 後 →
「よろチク・グータッチ・ハイタッチ」「仲間集め」は競争するゲームではなく、アイスブレイクとして行うゲーム。「クラスの一丸力を試そう」といった声かけをすると、子供たちが盛り上がります。「パイプライン」もチーム力が試されるゲーム。失敗しても笑い合える雰囲気づくりを大切に! 新型コロナ予防の観点から近寄りすぎないように机を挟むようにしました。
取材・文・構成/浅原孝子 撮影/和氣淳 協力/クラフテリオ
『教育技術 小三小四』2021年3月号より