小5外国語:「主体的に学びに向かう力」の見取り方

連載
英語授業Q&A特集:教科書編集委員が指導法やポイントを解説!

神奈川県公立小学校教諭

長沼久美子

外国語授業のアクティビティの中で、「主体的に学びに向かう力」が発揮される場面とは? 小学校外国語科検定教科書の編集委員でもある神奈川県公立小学校の長沼久美子先生に解説していただきます。

執筆/神奈川県公立小学校教諭・長沼久美子

小3・4外国語 「主体的に学びに向かう力」の見取り方
写真AC

Q1 注文した料理を選ぶアクティビティで、思考・判断を促すための支援のポイントは何でしょうか。

(光村図書『Here We Go!5』P.84)

A. 音声を何度も聞く機会を設け、子ども自身の気づきを待つとともに、気づきが生まれるような問いかけをしてみましょう。

このアクティビティでは、昼食の注文の場面で、店員さんとのやり取りの様子が取り上げられています。思考・判断を促すためには、聞いて考える時間を確保することが大切です。気づきが生じるような状況が必要なのです。

例えば、まず教科書も見ずにヒントなしで、音声を聞きます。そして、

何が聞こえた? 気づいたことはあるかな?

と聞いてみます。すると、

お店かな? レストランかもしれない。何かの注文かもしれない。

と、気づく子がいるはずです。

それから、教科書を開いてイラストを見て、食事の注文であることを確認し、再び音声を聞きます。同じように、何か気づいたことはないかをたずねます。思考・判断した子は、新たな気づきがある子どもです。

気づいたことをメモしたり、発表したりしながら、全体で共有することを繰り返していきましょう。やがて、注文している食事等のキーワードに耳を向けられるようになります。

【関連記事】小5外国語:「思考力・判断力・表現力」を育むための手立てとは?

Q2「あなたの地域のおすすめを外国人に紹介しよう」で思考力・判断力・表現力を育むためには、どのような手立てが必要ですか。

(東京書籍『New Horizon Elementary5』P.63)

A.既習事項の記憶を刺激し、振り返る時間を確保しましょう。

スピーチ原稿を作る中で、子どもたちは、既習事項を振り返り、ふさわしい語を選択しながら原稿を作っていきます。思考・判断・表現の力を最大限に発揮できるよう、既習事項の記憶を刺激しましょう。

たとえば、振り返りを促すために、

スピーチのはじめのあいさつに適切な言葉はどんなだったかな?

と聞いてみると、

○○の時に、○○を使ったフレーズを学習したよね。

○○の言い方はなんだったかな。○○ページにあった!

など、聞いたことのある語や知っているフレーズを振り返るでしょう。

また、活動時間を保証することも大切です。

既習事項を組み合わせてオリジナルのスピーチ原稿を作る作業は、思考・判断の繰り返しです。そのための時間を保証し、必要に応じて助言をしてください。

形式的な型(空欄を作ってそこだけ埋めれば文になるというような型)を提示するのはよくありません。できない子どももいることを理由に、事前に型を用意すると、思考・判断はなされません。

【関連記事】 小5外国語:「思考力・判断力・表現力」の育み方を教科書編集委員が解説

Q3「先生あてのクイズをして、先生のことを伝えよう」で、主体的に学習に取り組む態度を評価するポイントは何ですか。

(三省堂『CROWN.Jr5』P.74)

A.自分なりに見通しをもって思考判断しながら取り組んでいる態度から、評価することができます。

スリーヒントクイズのヒントを考えたりグループで練習したりする様子から、最終的なクイズ発表の場面を想定してみましょう。

準備する必要のある事柄を認識して、見通しを持って取り組んでいる様子は、主体的な学びの姿です。

また、様々な思考・判断を繰り返している様子が見える時も、主体的に学習に取り組む態度と言えます。

「やる気がある、楽しそうな様子が見える」ということだけではなく、どのようにしてその学びに向かっているのか、その過程を見ることが重要です。

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長沼久美子
神奈川県公立小学校教諭。小学校英語教科書CROWN Jr. 編集委員。
(イラスト/本山浩子)

イラスト/横井智美

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