小6算数「速さ」指導アイデア
執筆/神奈川県公立小学校教諭・小畠政博
編集委員/文部科学省教科調査官・笠井健一、島根県立大学教授・齊藤一弥
目次
本時のねらいと評価規準
本時の位置 1/11
ねらい
異種の2つの量の割合として捉えられる数量の関係に着目し、速さをどのように比べるかを考えることができる。
評価規準
速さを距離(長さ)と時間の2つの量の関係に着目して考えている。
AとBの電車は、どちらが速いでしょうか。
まっすぐに走っているAの電車の方が、速いと思います。
映像だと、Bの方が勢いがあるので、Bの電車が速い。
瞬間的には、Bの電車の方が速いと思います。
映像の感じだと、ビューンと速い感じがします。
Aの電車は、形が風の抵抗を受けにくそうなので、Aの電車の方が速いと思います。
速さって、どうやって比べたらよいのでしょうか。
本時の学習のねらい
「速さ」をどのように比べたらよいかを考え、説明しよう。
見通し
感覚的に速い・遅いというものだと比べられないので、何かの量を使って考えたらよいと思う。(方法の見通し)
運動会では、100m走で足が速いと言えるのは、ゴールに先に着いた方だから、時間で決めていると思う。(解決の見通し)
自力解決
A つまずいている子
感覚的に判断してしまい、イメージに執着してしまっている。
B 素朴に解いている子
100m走のときのように、時間が短ければ速いと捉え、時間に着目している。
C ねらい通りに解いている子
混み具合のときと同じように、2つの量に着目し、速さを時間と距離で考えている。
学び合いの計画
つまずいている子供に対しては、感覚的なものでは、一人ひとり速さに対する受け取り方が異なることを確認し、数や量を使って比べられる方法がないか、混み具合の学習を想起させて考えさせることが大切です。
イラスト/横井智美
『教育技術 小五小六』 2019年10月号より