小4国語「ごんぎつね」指導アイデア

教材名:「ごんぎつね」(東京書籍 四年下)

指導事項:読むこと(1)ウ・オ
言語活動:ア

執筆/京都府公立小中学校教諭・高田裕宇
編集委員/文部科学省教科調査官・菊池英慈、京都府公立小学校校長・藤本鈴香

単元で付けたい資質・能力

身に付けたい資質・能力

本単元では、場面の移り変わりに注意しながら、登場人物の性格や気持ちの変化、情景などについて、叙述を基に想像して読む力を育成します。

中心となる人物とその他の人物の行動や会話に即しながら、それぞれの性格を捉え、登場人物どうしがどのような関係にあるかなど、それらの人物像を中核にして読んでいきます。

また、物語を読んだ感想を友達と伝え合うことで、一人ひとりの感じ方の違いに気付くことができるようにします。

言語活動とその特徴

本単元では、感想を伝え合うという言語活動を位置付けます。自分の感想を明確に表現するためには、低学年で指導したことに加え、感想を表す語彙を増やすことが求められます。

また、本や文章のどの叙述に基づいての感想なのか、また、自分が現実に経験したことや関心のあることなどと、どのように関連した感想なのかなどを説明することも必要となります。

感想を伝え合ったら、自分の感想と友達の感想を比べて、共通点や相違点を
認識できるようにすることが大切です。

また、同じ作者が著したほかの物語も読んで感想を伝え合い、読書範囲が広がるようにするとともに、教科書教材で身に付けた読みの力を自分が選んだ物語の読みにも生かせるようにしましょう。

単元の展開(13時間扱い)

主な学習活動

第一次(1時)

①登場人物に着目して物語を読んだ経験をふり返り、学習課題を設定し、学習計画を立てる。

【学習課題】人物どうしのかかわりを考えながら読み、感想を伝え合おう

第二次(2~12時)

②季節や場所、登場人物など物語設定を確かめ、登場人物の気持ちや行動について感想を書く。

③教材文を読んで、心に残ったところを中心にあらすじを書く。
→アイデア1 主体的な学び

④⑤起こった出来事を確かめ、登場人物の行動と、そのときの気持ちを表にまとめる。

⑥登場人物の気持ちがどのように変化したのか話し合う。
→アイデア2 深い学び

⑦登場人物どうしのかかわりに着目して感想を書く。

⑧感想を友達と伝え合う。
→アイデア3 対話的な学び

⑨自分が選んだ物語の設定を確かめ、心に残ったところを中心にあらすじを書く。

⑩自分が選んだ物語の登場人物の行動と、そのときの気持ちを表にまとめる。

⑪自分が選んだ物語の登場人物の気持ちがどのように変化したのか話し合う。

⑫自分が選んだ物語の登場人物どうしのかかわりを考えて感想を書く。

第三次(13時)

⑬自分が選んだ本の感想を伝え合い、単元の学習をふり返る。

アイデア1 心に残ったところを中心にあらすじを書き、交流しよう

イラスト/やひろきよみ 横井智美

『教育技術 小三小四』2019年10月号より

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