小6理科「私たちの生活と電気」指導アイデア

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執筆/福岡県公立小学校教諭・江口活
編集委員/文部科学省教科調査官・鳴川哲也、福岡県公立小学校校長・津島大輔

単元のねらい

電気の量や働きに着目して、それらを多面的に調べる活動を通して、発電や蓄電、電気の変換についての理解を図り、観察、実験などに関する技能を身に付けるとともに、主により妥当な考えをつくりだす力や主体的に問題解決しようとする態度を育成する。

単元の流れ(総時数 10時間)

第一次 つくる電気・ためる電気(3時間)

① 身の回りで使われている電気について気付いたことを話し合い学習問題をつくる。

☆電気の利用について多面的にとらえる
生活の中の電気について振り返り、電気エネルギーはつくること、蓄えること、使うこと、変換することなどができることを確認します。問題づくりを通して、学習の見通しをもつとともに、電気の利用について多面的に調べていくことができるようにします。

②③ つくった電気やためた電気が乾電池と同じような働きをするのかいろいろな方法で調べる。

☆電気を「つくる」「ためる」ことに着目させる
手回し発電機や光電池で電気をつくる実験では、発電機のハンドルを回す速さや、光電池に当てる光の強さによって、流れる電流の大きさが変わるかどうかという、量的・関係的な見方を働かせることができるようにします。

第二次 身の回りの電気の利用(1時間)

① 電気はどのようなものに変わるか調べる。

第三次 使う電気の量とはたらき(6時間)

① 豆電球と発光ダイオードの電気の使われ方について調べる。【活動アイデア例】
②③ 電気のはたらきを利用したものづくりを行う。
④⑤ プログラミングを体験する。

☆プログラミングを体験する
各学校の教育計画において、本単元でプログラミング教育を実施することになっている場合、プログラミング学習の環境が整っているか、早い時期に確認しておく必要があります。ICT支援教員と連携した授業も考えられます。

⑥ 電気の利用について学んだことをまとめる。

単元の導入

電気は・・・

家のリビングにある電化製品の写真を提示する

家のリビングの写真です。どこで電気が使われているかな?
電気の利用について多面的に調べていくための問題づくりをしましょう!

使う

テレビ・エアコン・スマートフォン

家の中のいろいろなところで電気が使われているね。

つくる

家の屋根にはソーラーシステムがある。町のイラストも見てみよう。

ソーラーシステム・風力発電

ソーラーシステムや風力発電は、電気を使うではなくて、つくる?

ためる

家で使っているスマートフォンはどうかな?

スマートフォン

いつでも電気を使えるようにためているよ。

変換する

電気の力が音や熱や動力に変化する

電気の力が音や熱に変わるんだなあ。

活動アイデア

本時では、前時までの学習において手回し発電機を使って豆電球や発光ダイオードに明かりをつけた経験を想起させることで、使う電気の量の違いについて子供が根拠のある予想を立てられるようにします。結果に対する見通しをもつことや、実際の結果を他の班と共有することを重視し、より妥当な考えをつくりだす力を育成しましょう。

授業の展開例

豆電球と発光ダイオードの電気の使われ方について調べる。

自然事象への関わり

問題 豆電球と発光ダイオードで、使う電気の量にちがいがあるだろうか。

予想

発光ダイオードの方が使う電気の量は少ないと思う。発光ダイオードをつないで回した時に、豆電球よりも軽い力で回すことができたから。

手回し発電機を回した時に、豆電球と発光ダイオードで手ごたえが違った経験は、子供にとって大きな根拠となります。未経験の子供、実感のなかった子供にはこの場で体験させましょう。

解決方法の立案

コンデンサーを使って実験してみる

電気を使いきる時間を計るとよさそう。電池では電気の量が多すぎるから、コンデンサーを使うのはどうかな。

変える条件は「コンデンサーにつなぐもの」だからそれ以外の条件は同じにしよう。

ぼくがコンデンサーを使った時は、豆電球の明かりがすぐ消えたよ。ハンドルの回し方でたまる電気の量がちがうとしたら…。

解決方法の立案の段階では、特に条件をそろえるための方法について子供たちによく話し合わせます。手回し発電機を回す速さや時間によって、コンデンサーにたまる電気の量が変わることを確認させるようにしましょう。
目盛り付きコンデンサーを使うと、たまっている電気の量を視認できるので、量の増減の確認が容易になります。

観察、実験

コンデンサーを使った実験

同じ速さで同じ時間ハンドルを回すと、たまる電気の量も同じだね。

明かりが消えるまでの時間を調べる

コンデンサーをつないで明かりが消えるまでの時間を調べよう。

コンデンサーをつけたまま手回し発電機から手を放すと、発電機が回転し、電気を使ってしまいます。発電機を持っていない子供がコンデンサーをはずしてから、発電機を手放すようにしましょう。

結果

●明かりがついていた時間(各班の3回分の平均)

実験結果(明かりが付いていた時間・豆電球&発光ダイオード)

予想を立てる段階で、明かりがつく時間と電気を使う量の関係について話し合っておくと、見通しをもって実験ができ、考察もしやすくなります。

考察

予想通り、発光ダイオードのほうが長い時間明かりがついた。どの班の結果も同じことが言える。つまり、使う電気の量は発光ダイオードの方が少なく、豆電球の方が多い。

結論

  • 豆電球と発光ダイオードでは、使う電気の量がちがう。
  • 豆電球よりも発光ダイオードの方が、使う電気の量は少ない。

イラスト/横井智美

『教育技術 小五小六』2021年2月号より

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