小2生活「あしたへジャンプ ~ふりかえろう まとめよう~」指導アイデア

執筆/神奈川県公立小学校教諭・木村名月代
編集委員/文部科学省教科調査官・渋谷一典、文部科学省教科調査官/愛知淑徳大学准教授・加藤智、神奈川県公立小学校校長・二宮昭夫

期待する子供の姿

知識及び技能の基礎

自分の生活や成長をふり返る活動を通して、体が大きくなったり、できることが増えたり、役割が増えたりしたことに気付いている。

思考力、判断力、表現力等の基礎

自分の生活や成長をふり返る活動を通して、過去と現在の自分などを比べながら自分の成長を捉えている。

学びに向かう力、人間性等

自分の生活や成長をふり返る活動を通して、自分の成長を喜び、さらに自分のことを知ろうとしたり、成長したいという願いをもったりしている。

単元の流れ(7時間)

こんな声や姿を学習につなげたいですね。

先生「入学してから、成長したことは何かな?」
子供1「上履きがきつくなったんだよ。大きくなったねって言われたよ。」子供2「かけ算の九九がすらすら言えるようになってうれしいな。」

学習の流れ

せい長をふりかえろう(2時間)

先生「思い出の写真や作品を見ながら、成長をふり返ろう。」
子供「一年生のときより上手に字が書けるようになったよ。漢字も書けるようになったよ。入学したときから、身長がこんなに伸びたよ。」
子供「体育で練習したら、なわとびであやとびができるようになったよ。友達が教えてくれたんだよね。」

評価規準等
 具体的な手がかりを見付けながら、過去の自分自身や出来事をふり返っている。   
 過去と現在の自分を比べ、自分の成長を捉えている。

 ※評価規準等の=知識・技能、=思考・判断・表現、=主体的に学習に取り組む態度の観点を示しています。

できるようになったことをつたえ合おう(2時間)

先生「みんなのできるようになったことを聞いてみよう。」
子供1「僕は、けん玉で小さいお皿にも乗せられるようになったよ。昔遊びで、地域のおじいちゃんに教えてもらったよ。」子供2「私も友達と一緒に練習して、けん玉ができるようになったよ。」子供3「みんな、いっぱい成長したんだな。すごいな。」
子供「この目覚まし時計を使って、朝、自分で起きることができるようになったよ。」

評価規準等
 自分の成長を伝え合う活動を通して、現在の自分にはできるようになったことやよいところがたくさんあることに気付いている。   
 できるようになったことを自信をもって発表したり、発見した友達のよいところを伝えたりしている。

せい長したところをもっと見つけよう(3時間)

  • 家族や保育園や幼稚園の先生などに、成長エピソードをインタビューする。
先生「どんな人に聞いたら、成長が分かるかな?」
お母さん「お手伝いをたくさんしてくれるようになって助かっているよ。本当にありがとう。幼稚園のころは、困るとよく泣いていたんだよ。今はどう?」子供「もう泣かないよ。僕、成長したんだな。もっといろんな人に聞いてみたいな」。
子供「いっぱい成長したんだな。家族のおかげだな。成長アルバムを作りたいな。」
先生「できることがこんなに増えたのは、なぜだろう?」

評価基準等
 インタビューを通して、役割が増えたこと、内面的な成長など、さまざまな視点から自分自身の成長に気付いている。
 知りたいことに合わせて、必要な手がかりを見付けたり集めたりしようとしている。
 自分の成長を支えてくれた人々の存在に気付いている。
 自分の成長を実感し、自分のことをもっと知りたいという思いをもっている。

ポイント1  生活や成長をふり返るための工夫をしよう。

子供にとって「ふり返る」というのは難しい活動です。「2年間」や「生まれてから」のように、長い期間をふり返るとなるとなおさらです。自然とふり返ることができるような工夫が必要です。

現在と比較できるものを準備する  

具体的に変化が見られる物を導入に用意しておくと、自分の変化に目が向き、目に見えにくい情操面などの成長にも気付きやすくなります。

【こんなもので比べてみましょう】

・入学時の身長、体重  
・初めて書いた名前や絵
・入学時の写真  
・使ってボロボロになった道具

入学時の写真
先生「活動のふり返りをためておき、見返すのもよいですね。」

家庭や幼稚園、保育園などとの連携をとる  

保護者には事前に協力の依頼文を出したり、懇談会で知らせたりしましょう。

また、家族以外にも幼稚園や保育園の先生、地域の人々にインタビューしたいという願いをもつ子供もいます。管理職と相談し、学校長から連絡をしてもらったり、正式な依頼状を持参してお願いしたりするなど、相手に失礼のないように配慮します。

※「出生」や「幼少期の過ごし方」「家族構成」などを扱う場合には、家庭環境に十分配慮しましょう。

2年間の活動や学びを可視化する  

廊下や教室などにスペースを設けて、いつでも自分たちの生活をふり返ることができる環境をつくりましょう。

この単元は特に生活科の内容(9)に当たります。これまでの生活科の学習や、さらには他教科と関連させながらふり返ることができるとよいですね。

子供「運動会のダンス、がんばってできるようになったなあ。」

【興味をもたせるために】

「あのころにタイムスリップ」や「思い出カメラ」のように子供がわくわくするような名前を付けたり、アイテムを用意したりしましょう。

思い出カメラ

ポイント2  関わり合い、共有することで成長を実感できるようにしよう

伝え方を工夫する  

できるようになったことを伝えるときには、実際にやって見せたり、実物や写真などを見せたりすると、聞き手は実感を伴って聞くことができます。そのためにも体育館など、特別教室を活用したり、必要な道具を準備したり、工夫するようにしましょう。

子供「そういえば、僕も一輪車に乗れるようになったなあ。」
子供「漢字をたくさん書けるようになったよ。」

さまざまな成長に気付くことができる板書  

子供が見付けた成長を黒板に書き出す際には、「生活のこと」「勉強のこと」「体のこと」のように観点で整理すると分かりやすくなり、子供の気付きを促すことができます。

板書例

評価のポイント

知識及び技能の基礎

自分の生活や成長をふり返る活動を通して、体が大きくなったり、できることが増えたり役割が増えたりしたことに気付いている。

こんな場面で見とりましょう

ふり返る活動で

子供「一年生の頃はお兄さんお姉さんに頼ってばかりだったけど、今は僕が一年生に優しくできるようになったよ。」

交流する場面で

子供「友達が教えてくれたおかげで、鍵盤ハーモニカが弾けるようになったよ。いつも励ましてく れてありがとう。」

インタビューで

子供「私、こんな成長もしていたんだな。ほめてもらえてうれしいな。もっと成長したいな。」

困っている子にはこんな支援をしましょう

先生にインタビュータイムをつくろう  

学年や担任の教師など、身近な人から自分の成長やがんばりについて聞くことでイメージが膨らみます。

「がんばったねカード」や「ありがとうカード」を取り入れよう

友達に自分の成長やがんばりを見付けてもらえるようにします。日常的に行うと、温かい言葉が飛び交い、認め合う関係が構築されます。

イラスト/高橋正輝 

『教育技術 小一小二』2021年1月号より

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