【小4・理科「自然の中の水の姿」】子供が問いを立て、学び方を選ぶ理科の授業[第1回]〈デジタル×深い学び〉
東京都板橋区立板橋第六小学校で3月に行われた4年生の理科授業をレポートします。単元は「自然の中の水の姿」(秋葉翔指導教諭)。子供がそれぞれの考えをもとに問いを立て、学び方を選びながら進む授業の背景には、丁寧な環境づくりと授業準備がありました。今回は、その工夫を紹介します。

この記事は、連続企画『「デジタル×深い学び」の授業デザインReport』の38回目です。記事一覧はこちら

東京都板橋区立板橋第六小学校
学校目標は、「自律心をもち、『学び・心・体』の自立を目指す子」。近隣の中学校、小学校とともに、9年間のつながりを意識した教育を進め、学力の定着と中学校への滑らかな接続をめざしています。
目次
子供の問いを支える
授業の土台づくり
この単元では、水の行方に着目し、水の姿の変化と結びつけながら、自然の中の水の様子を調べていきます。観察や実験を通して理解を深めるとともに、これまでの学習や生活経験をもとに、根拠のある予想や仮説を発想する力、そして主体的に問題解決しようとする態度を育てることがねらいです。
学習では、水が蒸発して空気中に含まれ、さらに結露して、再び水として現れることを学びます。合わせて、これまでの学びを手がかりにしながら、「どうしてだろう」「こうではないか」と自分で考えを立ち上げていく力も大切にしていました。そうした学びを支えるために、この授業にはいくつもの丁寧な準備がありました。
[工夫1]
理科の学び方が見える環境づくり
教室には、問題、仮説、方法、見通し、実験、結果、考察、結論といった問題解決の流れが掲示されていました。さらに、「どこが同じで、どこがちがうのか」といった考え方や、結果をどう表すかといった視点も示され、子供が自分で考えを進めやすいようにしていました。理科ではどのように問いを立て、どう確かめていくのか。その道すじが、教室の中でいつでも確かめられるようになっていました。
[工夫2]
これまでの学びを見える化
単元は、1時「水たまりの水はどこへ行ってしまったのだろう」と、2時「コップに付いた水はどこから来たのだろう」という2つの問題をつないで進みます。教室には、これまでの問題や予想、実験方法、結果が掲示されており、子供が新しい疑問に出合ったとき、これまでの学びを手がかりに考えられるよう環境が整えられていました。
[工夫3]
考えを共有する協働編集シート
この授業では、問題、予想、観察方法、見通し…といった問題解決の流れに沿って、表計算ソフトに自分の考えを入力し、学級で共有できるようにされていました。問題解決のプロセスで友達の考えを見たり、比べたりする中で、自分の考えを確かめたり、新しい見方に気づいたりすることができることも、このシートのよさです。
[工夫4]子供の学びを支える声かけ
秋葉先生は、子供が自分の力で考えを深められるよう、声かけも丁寧に考えていました。例えば、見方を広げるための問いかけ、問題解決を進めるための助言、学びに向かう気持ちを支える言葉などです。子供の問いの答えをすぐに示すのではなく、子供が自分で気づき、考えを前に進められるよう、場面に応じて使いわける準備がされていました。




