ページの本文です

「自己有用感」とは?【知っておきたい教育用語】

連載
【みんなの教育用語】教育分野の用語をわかりやすく解説!【毎週月曜更新】
関連タグ

「誰かの役に立っている」「自分は集団にとって必要な存在だ」という実感が、子供の心を大きく成長させます。今回は、他者との関わりの中で育まれる「自己有用感」について、自己肯定感との違いや高め方を解説します。

執筆/「みんなの教育技術」用語解説プロジェクトチーム

自己有用感とは

自己有用感
「自己有用感」とは、文字通り「自分の存在が他者や集団の役に立っている」と感じる感覚のことです。文部科学省の資料や生徒指導の場などでも頻繁に登場し、子供たちの豊かな心や社会性を育む上で非常に重要なキーワードとして位置づけられています。

教育現場では「自己肯定感」という言葉もよく使われますが、両者には明確な違いがあります。

「自己肯定感」が、長所も短所も含めて「自分には価値がある」と受け入れる感覚であるのに対し、「自己有用感」は「他者に役立っている」という関係性に基づく実感です。

自己有用感は、人から感謝されたり、頼りにされたり、集団の中で役割を果たすことによって初めて得られるものです。「ありがとう」と言われることで、「自分はここに居ていいんだ」という所属感や安心感につながり、結果的に自己肯定感を押し上げる強力な土台にもなります。

自己有用感を持てない子供たち

近年、自己有用感の低さが課題として指摘される場面が増えています。その背景には、少子化や核家族化により家庭内で「お手伝い」などの役割を担う機会が減ったことや、地域社会とのつながりが希薄になったことが挙げられます。また、大人が先回りして何でもやってしまう過干渉も、子供から「人の役に立つ経験」を奪ってしまう要因となります。

自己有用感を持てない子供は、「自分なんてどうせ誰からも必要とされていない」という孤独感や無力感を抱きやすくなります。これがエスカレートすると、学習意欲の低下や不登校につながる恐れがあります。また、逆に「悪いこと」や「反抗的な態度」をとってでも他者(教師や親)の関心を引こうとする問題行動に発展するリスクもはらんでいます。

自己有用感を育む教育現場でのアプローチ

この記事をシェアしよう!

フッターです。