発達段階と個々の課題に配慮しよう!『個別最適』な書写指導

「心を落ち着け、自分と向き合い、相手に思いを伝える営みとしての書道は、日本文化の象徴と言える筆・墨・硯といった道具を大切にする心も育てる」と、筆者の𠮷田拓海先生は言います。そんな𠮷田拓海先生による「書写指導シリーズ」第2弾のテーマは、「インクルーシブで個別最適な書写指導」です。
執筆/京都府立洛水高等学校 芸術科(書道)・𠮷田拓海
目次
はじめに
書写・書道の授業で、こんな場面に出会ったことはないでしょうか。
丁寧に手本を示し、運筆のポイントを説明し、練習の時間も十分に取っている。それでも、思うように字形が整わない子どもがいます。一方で、少しの助言でぐっと上達する子どももいます。授業の中でこうした違いが見えてくると、「もっと練習させた方がよいのだろうか」「指導の仕方を変えた方がよいのだろうか」と悩むこともあるのではないでしょうか。
書くという活動には、運動調整や視覚認知、空間認知、注意・集中など、さまざまな発達的要素が関わっています。そのため、子どもによって書き方やつまずきの背景は大きく異なります。すべての子どもに同じ量や完成度を求める授業では、書写・書道の時間が「苦手を実感する時間」になってしまう場合もあります。
では、一斉授業の中で、子ども一人ひとりの違いにどのように配慮していけばよいのでしょうか。
本記事では、発達段階や個々の課題の違いを踏まえながら、一斉授業の中でも実践しやすい「個別最適な書写・書道指導」の考え方と具体的な授業の工夫を紹介します。書字困難や発達障がいのある子どもへの配慮、ゴールの複線化、教師の声かけ、ICTの活用など、現場で取り入れやすい視点を整理しながら、誰もが文字文化に参加できる授業づくりについて考えていきます。
書写・書道指導は「一律」から「個別最適」へ
個別最適な学びが求められる背景
個別最適な学びが重視されるようになった背景には、近年の教育の大きな転換があります。学習指導要領では、「主体的・対話的で深い学び」の実現を目指し、子ども一人ひとりの可能性を引き出す授業づくりが求められるようになってきました。
書写・書道は、文字を書く技能を扱う学びであると同時に、文字文化に参加する学びでもあります。しかしその特性上、技能差が文字として可視化されやすく、子ども自身が「できる」「できない」という意識を持ちやすい側面があります。その結果、苦手意識をもつ子どもが学びから距離を取ってしまうことも少なくありません。
こうした状況を踏まえると、書写・書道の授業では、「全員に同じ量や完成度を求めること」よりも、「誰もが達成を感じられる学びの道筋を用意すること」が大切になるのではないと考えます。
個別最適という言葉は、ともすると「一人ひとりに別々の課題を用意すること」や「完全に個別化された指導を行うこと」と受け取られることがあります。しかし書写・書道においては、そのような方法だけが個別最適を意味するわけではありません。
むしろ、同じ授業の中に多様な学び方を用意し、子ども一人ひとりが自分に合った形で参加できるようにすることが、個別最適な学びの出発点になるのではないかと考えます。
書写・書道における支援の入口
書写・書道で個別最適な学びを進めていく際に重要になるのは、特別な教材や複雑な指導法を新たに準備することではありません。日常の授業の中に、無理なく取り入れることのできる工夫を少しずつ組み込んでいくことが現実的な出発点になります。
例えば、次のような視点があると考えます。
- ゴールを一つに固定せず、達成の幅を広げる
- 書く量や課題の分量を調整する
- 完成度だけでなく取り組む過程を評価する
- 声かけによって安心して参加できる雰囲気をつくる
こうした工夫を重ねていくことで、書写・書道は「上手に書ける子のための学び」ではなく、「誰もが文字文化に参加できる学び」へと広がっていく可能性があります。
個別最適な書写・書道指導は、特別な場面で行われるものというよりも、日々の授業の中で少しずつ育てていくことのできる授業設計の視点だといえるでしょう。
「個別最適な書写・書道指導」とは何か
個別最適の定義と誤解
書写・書道における個別最適な指導とは、次のような視点をもとに授業を設計していくことだと私は考えます。
- 子ども一人ひとりの発達段階や困難さを前提に授業を構想する
- 同じ授業の中で達成の形やゴールに幅をもたせる
- 誰もが安心して学びに参加できる環境を整える
つまり、全員が別々の課題に取り組むことが個別最適なのではなく、「同じ場で学びながらも達成の仕方に幅をもたせること」が個別最適の本質だと捉えることができます。
また、個別最適な学びは「協働的な学び」と対立するものではありません。書写・書道では、「上手に書くこと」だけが目的になりがちですが、その場合、苦手な子どもが学びから離れてしまうこともあります。
書写・書道技能は発達と密接に結びついている
発達と書写・書道技能の関係
書くという行為は、単一の技能によって成立しているわけではありません。実際には、複数の発達的要素が重なり合いながら成り立つ活動であると考えられます。書写・書道に関わる主な要素としては、次のような点が挙げられます。
運動調整(身体の発達)
書写・書道では、指先や手首、腕などを連動させながら筆記用具を操作する必要があります。筆圧を調整したり、線の始まりや終わりを意識したりする動きには、細かな運動調整が求められます。
しかし、こうした動きの習得には個人差があり、発達段階によって難しさの感じ方も異なります。筆の扱いが不安定になったり、線の強弱をうまく調整できなかったりする姿は、発達の過程として自然に見られる場合もあります。
視覚認知(見方の発達)
文字の形や部首の位置関係、線と線の間隔などを捉える力も、書写・書道において重要な要素です。視覚的な認知が十分に育っていない場合、手本を見ながら書いていても形が整いにくいことがあります。
例えば、線の長さや位置関係を正確に捉えることが難しいと、手本を真似しているつもりでも、全体の形が崩れてしまうことがあります。
空間認知(配置の発達)
行の中心を取ることや、余白を均等に保つこと、文字の大きさをそろえることなども、書写・書道では重要になります。こうした空間配置の感覚は、発達とともに少しずつ育っていくものです。
そのため、空間認知の発達段階によっては、文字全体のバランスを整えることが難しい場合もあります。
注意・集中(認知の発達)
書写・書道では、一定時間集中して取り組む力も求められます。集中の持続が難しい子どもは、書き進めるうちに線が乱れたり、途中で活動が止まってしまったりすることがあります。
このように考えると、書写・書道技能の背景には多様な発達要素が関わっており、「うまく書けない」という姿の中にも、発達的な要因が含まれている場合があることを理解しておくことが大切ではないでしょうか。
発達差を踏まえた支援
発達差を踏まえると、書写・書道指導では「全員に同じ指導を当てはめること」よりも、「学びやすい環境を整えること」が重要になると考えられます。
個別最適な視点に立った支援の工夫として、次のような方法が考えられます。
見方を支える工夫
- ガイド線入りの手本を用意する
- 一画ずつ分解した教材を提示する
- 文字の中心線を示す補助図を活用する
このような視覚的支援によって、手本の捉え方が分かりやすくなる場合があります。
動きを支える工夫
- 持つ位置に目印をつける
- 短時間の練習を取り入れる
- 筆圧や運筆を調整しやすい環境を整える
運動調整の難しさに対しては、環境面からの支援が効果的な場合もあります。
ゴールを複線化する
発達差のある教室では、到達点を一つに固定してしまうと、学びへの参加が難しくなる場合があります。例えば、
- 線が引けたら成功
- 一画が整えば成功
- 全体を完成できたら発展
といったように、達成の段階を複数設定することで、子どもが自分に合った目標を見つけやすくなることがあります。
過程を評価する
完成度だけでなく、
- 意識して取り組んだ点
- 改善しようとした努力
- 学びに参加できたこと
などを言葉で返すことが、次の学びにつながる可能性があります。

教師の「見取り」が個別最適の出発点
見取りの考え方
「見取り」とは、単に子どもの様子を観察することではありません。授業の中で学習者の状態を把握し、その情報をもとに次の支援や指導につなげていく教師の専門的な働きだと考えられます。
書写・書道における見取りでは、いくつかの視点を組み合わせて捉えることが重要になります。
技能面の見取り
- 筆や鉛筆を適切に持てているか
- 筆圧や運筆が安定しているか
- 止め・はね・払いを意識しているか
認知面の見取り
- 手本のどこを見ているか
- 文字の形や配置をどのように捉えているか
- 改善点を理解しようとしているか
心理面の見取り
- 苦手意識が強くなっていないか
- 失敗を恐れて手が止まっていないか
- 小さな達成を感じられているか
個別最適な支援は、このような多面的な見取りの積み重ねによって成り立つと考えられます。
見取りを支援につなげる工夫
教師の見取りを実際の支援につなげていくためには、授業の中にいくつかの工夫を組み込んでおくことが有効です。
ゴールの複線化による見取り
到達点を一つに固定せず、複数のゴールを設定しておくことで、子どもがどの段階まで到達しているのかを把握しやすくなります。
- 線が引けた
- 止めを意識できた
- 形が整ってきた
といった段階を意識することで、支援の方向性を調整しやすくなる場合があります。
机間指導の問いかけ
完成度を問う質問よりも、過程に目を向けた問いかけを行うことで、子ども自身の振り返りを促すことができます。
〈例〉
「今日はどこを意識して取り組んでいますか」
「今の字で、少し良くなったところはどこでしょう」
「次はどこを工夫してみたいですか」
このような問いかけは、子ども自身が学びを調整していくきっかけになると考えられます。
書字困難・発達障害のある子への具体的配慮
書字困難の背景理解
書字に関する困難は、一つの原因だけで生じるものではなく、複数の発達的要因が関係している場合が多いと考えられます。書写・書道指導を行う際には、その背景にある特性を理解しておくことが大切になります。
限局性学習症(SLD)に伴う困難
限局性学習症(Specific Learning Disorder)のある子どもの中には、文字の形を正確に捉えることが難しかったり、書き写すことに時間がかかったりする場合があります。手本をよく見ているにもかかわらず、形が整いにくいこともあります。
教師から見ると「注意して書いていないように見える」場合でも、実際には視覚的な処理の難しさが影響している可能性もあります。
発達性協調運動症(DCD)に伴う困難
発達性協調運動症(Developmental Coordination Disorder)のある子どもの場合、筆や鉛筆を思うように扱うことが難しく、筆圧や運筆が安定しにくいことがあります。
例えば、
- 線が震える
- 筆圧が極端に強い、または弱い
- 止めやはねの動作がうまくできない
といった様子が見られることがあります。
こうした場合には、努力不足として捉えるのではなく、運動調整の難しさが関係している可能性を考えることが大切です。
注意欠如・多動症(ADHD)に伴う困難
注意欠如・多動症(Attention Deficit Hyperactivity Disorder)のある子どもは、集中が長く続きにくいことがあります。そのため、書写・書道の活動の途中で作業が止まってしまったり、書き進めるうちに形が崩れてしまったりすることがあります。
また、活動の切り替えが難しい場合もあり、準備や片付けに時間がかかることもあります。
自閉スペクトラム症(ASD)に伴う困難
自閉スペクトラム症(Autism Spectrum Disorder)のある子どもの中には、感覚過敏やこだわりの強さによって、書写・書道の活動に負担を感じる場合があります。
例えば、
- 墨の匂いが苦手
- 筆の感触が気になる
- 音や周囲の刺激に影響を受けやすい
といった感覚的な要因が、学習への参加を難しくしていることもあります。
このように、書字困難の背景にはさまざまな要因があり、「できない理由」を本人の努力だけに求めてしまわない視点が重要になると考えられます。
合理的配慮と具体的な対応
書写・書道における支援の基本は、「課題を別にすること」ではなく、「同じ授業の中で参加の形を保障すること」にあります。
個別最適な視点に立った具体的な配慮として、次のような工夫が考えられます。
ゴールを複線化する
到達点を一つに固定せず、部分的な達成でも学びが成立するようにします。繰り返しになりますが、
- 線が引けたら成功
- 一画が整えば成功
- 全体を完成できたら発展
といった段階を設定することで、途中で活動が止まってしまうことを防ぐことにつながる場合があります。
量を調整する
文字数や清書量を減らすことは、必ずしも学びを減らすことを意味するわけではありません。むしろ、学習の焦点を絞ることで、筆意や線質への意識を高めることにつながる場合もあります。
具体的には、
- 一文字だけを丁寧に書く
- 半紙半分で完成とする
- 部分臨書を認める
といった方法が考えられます。
道具の扱いを支える工夫
運動調整が難しい子どもに対しては、環境面からの支援が効果的な場合があります。
例えば、
- 筆を持つ位置に目印をつける
- 机に滑り止めを敷く
- 筆の硬さや墨量を調整する
といった工夫によって、書く動作が安定しやすくなることがあります。
見方を支える教材の工夫
視覚認知の難しさがある場合には、手本の提示方法を工夫することが有効な場合があります。
例えば、
- ガイド線入りの手本
- 一画ずつ分解した教材
- 中心線を示した図
などを用いることで、文字の構造を理解しやすくなることがあります。
声かけによる心理的支援
書字に困難を抱える子どもは、失敗への不安を強く感じている場合があります。そのため、安心して取り組める雰囲気づくりが重要になります。
例えば、
「比べなくて大丈夫ですよ」
「今日は少し取り組めたことが成果ですね」
「一画だけ意識できれば十分です」
といった言葉がけは、学びへの参加を支えることにつながる場合があります。
ICT活用と個別最適な書写・書道
書写・書道におけるICTの役割
ICTの活用は、単に便利さを加えるためのものではありません。書写・書道においてICTは、子どもが自分の文字を見つめ直し、学びを深めるための手段として活用することが考えます。
書写・書道の学習では、手本と自分の文字の違いを理解することが重要になります。しかし、子どもによっては「どこが違うのか」「何を直せばよいのか」が分かりにくい場合もあります。
そのようなとき、ICTを用いて文字を拡大したり、比較したりすることで、視覚的に違いを捉えやすくなる場合があります。
また、自分の書いた文字を客観的に見ることで、
「ここは良かった」
「次はここを直したい」
といった気づきが生まれることもあります。
このように、ICTは「書くことの代替」ではなく、学びを支える補助線として活用していくことが重要ではないでしょうか。
ICT活用の具体例
①文字を撮影して拡大する
最も取り入れやすい方法として、書いた文字をタブレットで撮影し、拡大して確認する方法があります。
- 線の長さ
- 止めやはねの形
- 文字のバランス
などを拡大して見ることで、違いに気づきやすくなる場合があります。
教師の発問としては、
「拡大して見ると、どこが違って見えますか」
「自分の字の良さはどこにありますか」
といった問いかけが考えられます。

②手本との比較
ICTを活用すると、手本と自分の文字を並べて比較することもできます。
- 中心線の位置
- 余白の取り方
- 文字の大きさ
などを視覚的に確認できるため、言葉だけの説明より理解しやすくなる場合があります。
③運筆動画の活用
止め・はね・払いなどの動きは、静止画だけでは理解しにくい場合があります。
そのため、
- 筆の入り方
- 筆圧の変化
- 運筆の方向
などを動画で確認する方法も有効な場合があります。
④鑑賞活動への活用
作品を撮影して共有することで、鑑賞活動を行うこともできます。
例えば、
「この字のよいところはどこでしょう」
「真似してみたいところはありますか」
といった問いかけによって、協働的な学びを促すことができます。
協働的な学びと個別最適
協働的な学びの意味
協働的な学びとは、単にグループで活動することではなく、他者との対話や交流を通して学びを深めていく学習のあり方を指します。
書写・書道では、ともすると「上手に書くこと」だけに意識が向きがちですが、作品を見合い、良さや工夫を共有することも大切な学びの一つです。
また、鑑賞活動を通して、
- 他者の表現に気づく
- 自分の書き方を見直す
- 文字文化への理解を深める
といった学びが生まれる場合もあります。
協働的な学びの工夫
良さ探しを中心にする
鑑賞活動が競争的になってしまうと、苦手意識のある子どもは参加しにくくなることがあります。そのため、
「良いところを見つける」
という視点で活動を進めることが大切です。
部分的な達成も共有する
全文を書き切ることが難しい場合でも、
- 一画の線質
- 止めの強さ
- 空間の取り方
など、部分的な成果を取り上げることで、学びへの参加を保障することができます。
助言の文化を育てる
鑑賞活動では、助言の仕方も重要になります。教師は、
「直すところではなく、良いところを伝えましょう」
といった視点を共有することで、安心して意見を言い合える雰囲気をつくることができます。
個別最適な書写・書道授業のモデル
授業を構想する際には、「全員が同じ成果物を完成させること」を唯一の目的にしないことが重要になります。授業設計では、次のような視点が考えられます。
- ゴールを複線化する
- 課題量を調整する
- 過程を評価する
- ICTを活用する
- 鑑賞活動を取り入れる
これらを組み合わせることで、さまざまな子どもが参加しやすい授業が構想できる場合があります。

小学校授業モデル(45分)
目的
毛筆導入期において、筆で書くことに安心して取り組む。
授業の流れ
導入(5分)
「今日は上手に書くことより、筆で線が引けたら成功です」
と伝え、活動のゴールを共有します。
練習(15分)
線を書く活動を繰り返しながら、持ち方や姿勢を確認します。
清書(15分)
ゴールを複線化し、
線が引けたら成功
止めができたら発展
といった形で目標を提示します。
鑑賞(10分)
友達の線の良さを見つけて共有します。
おわりに
書写・書道の授業では、技能差が文字として表れやすいため、「できる」「できない」という見方が強調されがちです。しかし、発達や経験の違いを踏まえて考えると、「今は難しい」「時間がかかる」という姿は、学びの途中にある自然な姿とも捉えることができます。
個別最適な書写・書道指導では、
- どこまでなら参加できるか
- どこに焦点を当てれば達成できるか
- どのような支援があれば前に進めるか
といった視点から授業を考えていくことが大切ではないでしょうか。
そのような授業の中では、
一画に集中して書いたこと
昨日より線が安定したこと
最後まで取り組もうとしたこと
といった小さな達成が、子どもにとって大きな学びにつながる場合があります。書写・書道の授業が、「上手に書けるかどうか」を測る時間ではなく、「自分なりに文字と向き合うことができた」と感じられる時間になること。
本記事が、そのための授業づくりを考える一つのきっかけになれば幸いです。

<著者プロフィール>
よしだ・たくみ。京都府立高校にて芸術(書道)を指導。大学時代に著名な先生の影響を受け、イベントに参加、企画・運営し、学び続けている。単行本『Withコロナ時代のクラスを「つなげる」ネタ73』、『普通の授業だけじゃ、つまらない! たまには、こんなスペシャルな授業を!!』(黎明書房)に執筆協力。
