小5らくらくUnit 7「Welcome to Japan!」③【モトヨシ先生のNEWスライドde外国語】

パワーポイント教材を映すだけで授業を進められる「モトヨシ先生のNEWスライドde外国語」。2024年度の教科書改訂に合わせて、パワーポイント教材をリニューアル。
今回は、NEW HORIZON Elementary English Course 5 Unit 7「Welcome to Japan! ~日本の素敵な場所をグループで紹介しよう」第3時(行きたい都道府県や都市名をたずね合おう)の授業案です。本好利彰先生が作成したパワーポイント(スライド)教材1つで、外国語の授業をらくらくクオリティアップ!
執筆/福島県公立小学校教諭・本好利彰
監修/拓殖大学教授・居村啓子
目次
スライドは学級の実態に合わせて修正して使いましょう
小学5年生の「NEW HORIZON Elementary English Course 5」のUnit 7「Welcome to Japan! ~日本の素敵な場所をグループで紹介しよう」全8時の3時目の授業の流れです。本時も、私が作成したパワーポイント(スライド)を使った授業を紹介します。学級の実態に合わせて修正し、活用してください。
パワーポイント(スライド)を使った授業の進め方
この記事の最後で、パワーポイントのファイルをダウンロードできるようになっています。必要な教師の発話やイラスト、音源などを挿入してあり、この資料を使うことで1時間の授業を行うことができるように作成してあります。このスライドを活用して、クリックしながら授業を進めてみてください。![]()
- クリックでスライドを進めるだけで、スムーズに授業を行えます。
- デジタル教科書を使用する場合は、パワーポイントから切り替えてください。
目標と授業の流れ
◎単元目標
日本各地の魅力を伝えるために、行きたい場所やそこでしたいことなどについて、聞き取ったりグループで紹介したりすることができる。また、単語の終わりの音を聞き取ったり、複数の文字の名前を聞いて小文字を書き取ったりすることができる。
○単元のゴール
日本の素敵な場所をグループで紹介しよう。
○本時の目標
行きたい都道府県や都市名をたずね合おう。
【聞くこと】
●知識・技能
〈知識〉
・Where do you want to go? I want to go to 〜. Why (What) do you want to 〜? およびその関連語句などについて、理解している。
〈技能〉
・行きたい日本の場所やその魅力についてのやり取りを聞いて、話の内容を聞き取ることができる。
●思考・判断・表現
・日本各地の魅力を知るために、行きたい場所や、そこでしたいことなどについてのやり取りから、話の内容を聞き取っている。
●主体的に学習に取り組む態度
・日本各地の魅力を知るために、行きたい場所や、そこでしたいことなどについてのやり取りから、話の内容を聞き取ろうとしている。
【読むこと】
●知識
・アルファベットの活字体の小文字について理解している。
●技能
・アルファベットの活字体の小文字を識別することができる。
【話すこと】
●知識・技能
〈知識〉
・Where do you want to go? I want to go to 〜. Why (What) do you want to 〜? およびその関連語句などについて、理解している。
〈技能〉
・行きたい日本の場所やその魅力について、Where do you want to go? I want to go to 〜. Why (What) do you want to 〜? およびその関連語句を用いて、考えや気持ちなどを伝え合うことができる。
●思考・判断・表現
・日本各地の魅力を伝えるために、行きたい場所やそこでしたいことなどについて簡単な語句や学習した表現を用いて、考えや気持ちなどを話している。
●主体的に学習に取り組む態度
・日本各地の魅力を伝えるために、行きたい場所やそこでしたいことなどについて簡単な語句や学習した表現を用いて、考えや気持ちなどを話そうとしている。
【書くこと】
●知識・技能
〈知識〉
・アルファベットの活字体の小文字について理解している。
〈技能〉
・アルファベットの活字体の小文字の名前が発音されるのを聞いて、そのアルファベットを書くことができる。
本時の流れ(例)
- 挨拶
- 教科書 Let’s Sing
- 単元のゴール、本時のめあての確認
- 教科書 Let’s Listen ①
- Let’s Play トルネード・ゲーム
- 教科書 Let’s Try ①
- 教科書 Sounds and Letters
- ふり返り
各活動の流れ
①挨拶
元気に挨拶をして、授業をスタートしましょう。
②教科書 Let’s Sing (p.74)
教科書 p.74に載っている Let’s Sing です。本単元で学習する表現に少しずつ慣れることができるようにしていきましょう。チャンツや歌は、朝の時間や帰りの会など授業以外の時間に行うと効果的です。
③単元のゴール、本時のめあての確認
前時に確認した単元のゴールと、本時のめあてを確認しましょう。


④教科書 Let’s Listen ① (p.76)
「ソフィアとお母さんの会話を聞いて、お母さんが行きたい場所の( )に○を書こう。」
教科書 p.76の Let’s Listen ① です。教科書に載っている写真の建物や場所の形の質問をして、児童とやり取りを行ってからリスニングを行いましょう。
⑤Let’s Play トルネード・ゲーム
I want to see ~ in winter. の表現を楽しみながら身に付けることができるように、簡単な活動を準備しました。
縦のイラスト、横のイラストから好きな食べ物を選んで I want to see ~ and ~. の一文を発話させ、交差したところの青いパネルをクリックしてめくります。パネルをめくると得点が表示され、グループやペアで得点を競わせる活動です。

では、具体的にどのように活動を進めていくか紹介します。まずは、どのようなゲームなのか、教師とALTのデモンストレーションにより理解させましょう。
(スクリーンを指して)Look at the screen.
You can see a lot of pictures here.(縦と横のイラストを指さしながら)
例えば赤い○のところのパネルの得点を取りにいくとします。英語で行う場合は、以下のように進めてみましょう。

What do you want to see?
I want to see ~ and ~ in winter.
O.K. You want to see 〜 and 〜.
Let’s see how many points you can get.
と言って、赤い○のパネルをクリックして得点を表示します。
You got 60 points!! Now, it’s your turn.
たくさんの児童に発話する機会を設ける場合は、I want to see 〜 and 〜. をペアが1文ずつ、縦と横のイラストから選んで答えることもできます。
A-san, what do you want to see?
I want to see ~.
How about you? B-san, what do you want to see?
I want to see ~.
このようにすると、ペアでまずどのパネルの得点を取りにいくか相談したり、そのパネルを取るための英語の言い方を確認し合ったりすることができます。私は児童に多くの発話の機会を設けたいのでこの方法で行っています。
活動の仕方は2パターン準備しましたので、実態に合わせて選んでください。
1.トルネード、リバースのルールあり
学級をAとBの2つのグループに分けます。クリックすると得点が表示されますが、得点以外に2つのアイテムがどこかに隠されています。
1つ目のアイテムはトルネードです。例えば、Aグループの誰かがトルネードのパネルを開いてしまったら、Aグループの得点が風で吹き飛ばされて0点となります。

2つ目のアイテムはリバースです。どちらのグループでもリバースを開いてしまうと、AとBのグループの得点が交換されてしまいます。リバースアイテムはとても盛り上がります。

2.得点コントロールあり
この活動は、得点がないとなかなか成立しないと考えたので、得点を与えることにしました。私がここで工夫したポイントは、得点を教師がコントロールできるようにしたことです。
この活動は、得点をとることを楽しみにして、児童が意欲的に取り組みます。ところが、グループごとの得点差があまりに離れてしまうと、得点が伸びないグループの児童の意欲が低下してしまいます。教師の意図としては、学習している表現を個人個人が自信をもって言えるようになってほしいということです。よって、児童に分からないように、得点差が開きすぎないようコントロールして、活動の意欲を持続させるように仕掛けをしておきました(笑)。
*得点のコントロール方法*
青いパネルの右側をクリックするか、左側をクリックするかで、表示される得点が変わるようになっています。パネルの「右側」をクリックすると「やや高めの得点」が表示され、「左側」をクリックすると「やや低めの得点」が表示されます(パネルをクリックするときは、真ん中を避けて、必ず右側か左側かをクリックするように注意して行ってください)。
この方法で行うと、ある程度、教師が得点をコントロールできるようになります。
教師は、高い得点/低い得点が書かれたメモを印刷して手元に置きながら授業を進めるとよいでしょう。
↑高い得点、低い得点が書かれた確認用のメモ。パワーポイントに非表示で入れてあります。
この活動は、I want to see ~. の表現を身に付けて、単元のゴールで自己表現ができるようにするために行います。言語活動ではなく、ゴールに向けてのインプット活動と捉えて行いましょう。活動する前に何のために行うのかを児童と確認するようにしましょう。
⑥教科書 Let’s Try (p.76)
「日本で『行きたい都道府県や都市名』と、『そこに行きたい理由』をたずね合おう。」
教科書 p.76の Let’s Try ① です。この学習で扱う児童の表現は以下のようになります。
Where do you want to go in Japan?
I want to go to Tokyo.
Why do you want to go to Tokyo?
I want to go to Shibuya.
That’s nice.
How about you? Where do you want to go in Japan?
これらの表現の定着が不十分であると教師が判断した場合は、前時までに行ったメモリーゲームを学習⑥の前に先に行うか、トルネード・ゲームを go を取り入れた形にするなどの手立てを講じることもできます。実態に合わせて変更してください。
【例】メモリーゲーム “go” → Let’s Try ① →トルネード・ゲーム “go”
⑦教科書 Sounds and Letters (p.82)
教科書に載っている Sounds and Letters の問題です。Unit 7 の Sounds and Letters では、終わりの音に慣れ親しむ学習が設定されています。音声を聞いて、終わりの音が異なる単語の絵の□に✓を児童に入れさせます。デジタルブックの音声で児童が難しいと感じているようであれば、教師やALTが再度ゆっくり繰り返し発話しましょう。
第1時の記事では、追加用問題として文字の名前を聞いて小文字を書く問題を一括でダウンロードできるようになっています。アルファベットテストも大文字、小文字とダウンロードできるように準備してありますので、実態に合わせてご活用ください。
⑧ふり返り
本時の学習をふり返り、全体で共有しましょう。

居村啓子(いむらけいこ)
拓殖大学外国語学部英米語学科教授。言語学博士。児童図書出版社、児童英語教育機関勤務、立教大学異文化コミュニケーション学部助教、上智大学言語教育研究センター嘱託講師を経て現職。2020年よりNHKラジオ「小学生の基礎英語」講師を務める。研究テーマは「子どもの第二言語習得」、「フレーゾロジー」。

本好利彰(もとよしとしあき)
福島県公立小学校教諭。福島県小学校・中学校・千葉県小学校教諭を歴任。また地区外国語教育推進リーダーを務める。2018年より拓殖大学外国語学部で「小学校英語教育入門」を担当。2021年東京書籍アドバイザー。 2023年より東京書籍の会員制教育情報サイト「東書Eネット」にて実践事例、指導技術などを連載中。
パワーポイント(スライド)ダウンロード
5年Unit7-3 パワーポイント(19スライド)
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構成/本田有紀子 イラスト/畠山きょうこ・やひろきよみ・横井智美・本田有紀子・イラストAC アニメーション/鶴岡信治 歌・チャンツ/本田有紀子
