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「特別活動」とは?【知っておきたい教育用語】

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【みんなの教育用語】教育分野の用語をわかりやすく解説!【毎週月曜更新】
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子どもたちの成長にとって必要不可欠である「特別活動」は、日本の学校教育の大きな特徴として世界の教育現場からも注目を集めています。今回は、特別活動の目的や内容を見つめ直し、その改善および充実について解説していきます。

執筆/文京学院大学名誉教授・小泉博明

特別活動とは

【特別活動】
学校教育において望ましいとされる集団活動や体験的な活動を通じて、子どもたちの人間関係形成能力(自治的な能力、自主的な態度など)を育成する教育活動。いじめや不登校などの問題に対する予防策としても機能している。

多様化・複雑化するVUCAな時代に必要な資質・能力の育成として、特別活動の役割が期待されています。学習指導要領には、特別活動の目標を次のとおり示しています。

集団や社会の形成者としての見方・考え方を働かせ,様々な集団活動に自主的、実践的に取り組み,互いのよさや可能性を発揮しながら集団や自己の生活上の課題を解決することを通して,次のとおり資質・能力を育成することを目指す。
(1)多様な他者と協働する様々な集団行動の意義や活動を行う上で必要となることについて理解   し,行動の仕方を身に付けるようにする。
(2)集団や自己の生活,人間関係の課題を見いだし,解決するために話し合い,合意形成を図ったり,意思決定したりすることができるようにする。
(3)自主的,実践的な集団活動を通して身に付けたことを生かして,集団や社会における生活及び人間関係をよりよく形成するとともに,自己の生き方についての考えを深め、自己実現を図ろうとする態度を養う。

文部科学省(PDF)「小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 特別活動編」平成29年7月

特別活動においては、育成をめざす資質・能力における重要な要素を「人間関係形成」「社会参画」「自己実現」の3つの視点に整理しています。この視点は、区別されるものではなく、特別活動と各教科などが相互に関わり合うことを重視しています。

特別活動の内容

小・中・高等学校の特別活動の各活動・学校行事の内容をまとめると、次のようになります。

小学校
学級活動、児童会活動、クラブ活動、学校行事

中学校
学級活動、生徒会活動、学校行事

高等学校
ホームルーム活動、生徒会活動、学校行事

なお、小学校4学年以上で活動する「クラブ活動」は、正規の教育課程であり、課外活動の「部活動」とは異なります。中・高等学校の「クラブ活動」は、2002年、2003年施行の学習指導要領から廃止されました。

学級活動(小・中)
①学級や学校における生活づくりへの参画
②日常の生活や学習への適応と自己の成長および健康安全
③一人一人のキャリア形成と自己実現

ホームルーム活動(高)
①ホームルームや学校における生活づくりへの参画
②日常の生活や学習への適応と自己の成長および健康安全
③一人一人のキャリア形成と自己実現

児童会活動(小)
①児童会の組織づくりと児童会活動の計画や運営
②異年齢集団による交流
③学校行事への協力

生徒会活動(中・高)
①生徒会の組織づくりと生徒会活動の計画や運営
②学校行事への協力
③ボランティア活動などの社会参画

学校行事(小・中・高)
①儀式的行事
②文化的行事
③健康安全・体育的行事
④旅行・集団宿泊的行事
⑤勤労生産・奉仕的行事

学習指導要領総則において、「特別活動」が学校全体を通して行うキャリア教育の要となることが示されています。なお、中・高等学校の「特別活動」の指導要領解説には、「キャリア形成」とは、「社会の中で自分の役割を果たしながら、自分らしい生き方を実現していくための働きかけ、その連なりや積み重ねを意味する。これからの学びや生き方を見通し、これまでの活動を振り返るなどして自らのキャリア形成を図ることは、これからの社会を生き抜いていく上で重要な課題」としています。

特別活動の改善・充実

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