情報活用能力【わかる!教育ニュース #70】

先生だったら知っておきたい、様々な教育ニュースについて解説します。連載第70回のテーマは「情報活用能力」です。
目次
文部科学省が「情報の領域」の新設案を示す
インターネットが生活に溶け込み、仕事や勉強で生成AI(人工知能)を活用することも珍しくありません。情報があふれ、日々進展する情報技術と無縁ではいられない社会で、子供たちの情報活用力をどう育むかが、問われています。
次期学習指導要領の改訂に向けて議論している中央教育審議会の特別部会で、情報教育や探究的な学びの質の向上に向けて、小学校の「総合的な学習の時間」を拡充し、「情報の領域(仮称)」を新設する案が示されました(参照データ)。情報活用能力を「探究的な学びの土台」として位置付け、総合的な学習の時間で一体的に学ぶ考えです。
案では学ぶべき要素として情報の活用、適切な扱い、特性の理解を挙げました。まず、低学年で学ぶのは、写真や動画の撮影、ルールに沿った利用など基礎的なこと。中・高学年はネットでの情報収集、表やグラフの作成や分析、スライド作成と発表を想定しています。メディアによって受け取る情報や印象の違い、情報セキュリティ、プログラミングや生成AIの体験なども示しています。
小学校だけではありません。中学では現行の技術・家庭科を2つの教科に分け、技術科でより内容を深めて教え、高校でも現行の教科「情報」の学習内容の充実を謳いました。小学校段階の学びを踏まえ、深化を目指しています。