長期休業前後の生徒への指導はどうする?<中高教員の実務>
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休み前の指導では学習目標や生活目標をつくらせ、生徒一人ひとりに声かけをしましょう。休みが明けたら生徒の様子を確認し、新学期に対して意欲をもてる話をしましょう。
編著/小泉博明・宮崎 猛
【特集】中学校・高校教師 実務のすべて#21
長い夏休みもいよいよ終わり。久しぶりに生徒に会うのが楽しみでもあり、不安でもあり……。休み明けにはどんなことに注意したらいいのかな?
長期休業中は、教師の目が届かなくなり、生徒の生活も不規則になりがちです。学習や生活、部活動などでの目標をもたせながら、家庭での適切な監督をお願いしましょう。
目次
長期休業前後の指導のポイント
休み前の指導
1.目標や生活予定をつくらせます。
●「夏休みのしおり」などを配付して、学習目標・生活目標や生活予定などをつくらせ、点検する。
●生徒一人ひとりに声かけをしたり、「しおり」にアドバイスを書き込んだりする。
2.プリントを配付して、全校・学年集会や学級で指導します。
●目標をもち、規則正しい生活をする。
●「少しだけなら大丈夫」と髪を染めたり、違法行為をしたりすると、生活が乱れ、取り返しがつかなくなることもある。
●普段なかなか取り組めない学習(博物館や美術館に行く)や読書などに挑戦する。
●健康診断でチェックされた虫歯など、治療が必要な病気は治しておく。
●登校時における注意事項…服装や開錠場所など。
●事故防止…交通事故、水遊び、火遊び(花火)、お金をとられるなどのトラブルに十分注意する(午後6時以降の中高生だけのゲームセンターへの出入りは、補導の対象になる)。
●非行防止…喫煙・飲酒などの違法行為は絶対にしない。
●SNSへの書き込みなどで加害者・被害者にならないようトラブルに十分注意する。
3.保護者会で、休み中の家庭での監督をお願いします。

休み中の指導
1.休み中の面談や、補習・部活動などで会ったときなどに声かけをします。
2.手紙などで近況を確認します。
●近況を知らせる手紙などを出させる指導を事前に行っておき、その返信を通して適切な指導や励ましの言葉がけをします。
イラスト/タバタノリコ・畠山きょうこ